君につづく道〜禁断の13〜

びぅむ

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第13章 プロポーズ

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私は、今年28歳になる。早生まれだから、まだ27歳。仕事は一度転職して、今は広告代理店の社員で働いている。

前に勤めていた保険会社は、あの横領事件で横田さんともう1人の共犯の梁川さんもあれから捕まり、結構大事になって世間に公表することになり、会社は倒産の危機にまで陥った。かなりバタバタして、面倒を見てくれた上司や先輩、千春さんまで退職してしまい、異動してきた上司とも一悶着あって、私も結局その後、退職することにしたんだ。

私と理は、あれから2度くらい、別れたりした。私と理の喧嘩は、すでに季節のイベント的なものだ。

怒って実家に帰った私を、毎日説得しに実家に通って、根負けしてヨリを戻したこともあった。

理が北海道に出向した時、会いにいったら、部屋に女がいて、思わず飛び出してきたり。理は追いかけてきてくれなかったけど、滋を巻き込んでゴタゴタしたり。他にも、色々と…。でも、理はその時、冷静だった。動揺もしてなくて、初めて「大人なんだなぁ」って感じた…。

それでも、嫌いになったことなんか、ない。

別れても、戻れるって心の何処かで信じてる自分がいる。理の部屋に女がいたのにも、何か理由があったんだって、気づくのに時間がかかったけど、理は言い訳もせず「俺のことを信じて欲しい」って言ってきた。
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