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第12章 聖なる夜
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『雪子のが一番キモチイイ…って』
俺も小声でそう言うと、祐と滋は同時に後ろに引いた。
「サイッッテーーーッ!」
『しーーっ!』
俺は祐と滋を交互に睨みつけた。俺は右手で頭を抱えると、
『そんなつもりなかったんだけどねぇ。雪子のことを褒めたつもりだったのが、一文字だけ、多かった!まずかった…』
と自分でも情けなくなってそう呟くと、祐は頬杖をついた。
『この2年で、そういう女がいた、のか?』
『え?』
『彼女いなかったんじゃなかったの?おっさん。そんな女の影なんて無かったのに。…で、誰と比べたんだ?』
滋まで聞いてくると、俺は頭をかいて、灰が落ちそうになったタバコを灰皿に押し付けた。
『セフレくらい、いたさ。2度か、…いや、さ、…3度くらいはあったかな?でもこっちに戻る時、ちゃんと終わらせたけどな。 後腐れなく終われる相手だったし。しょーがないだろ。気持ちと体は別のモンなんだから』
俺はため息をついてそう言うと、祐は腕を組んで目を閉じた。
『馬鹿かよ。…一筋に好きなくせに、その辺はダメな男だな。まぁ、ちゃんと手を切れてるならいいけど。雪子ちゃんを、もう悲しませたらダメだぞ』
なんだか、祐の方が大人に見える。俺は祐を見て、また「うーーっ!」と唸ってお膳に顔を伏せた。
俺も小声でそう言うと、祐と滋は同時に後ろに引いた。
「サイッッテーーーッ!」
『しーーっ!』
俺は祐と滋を交互に睨みつけた。俺は右手で頭を抱えると、
『そんなつもりなかったんだけどねぇ。雪子のことを褒めたつもりだったのが、一文字だけ、多かった!まずかった…』
と自分でも情けなくなってそう呟くと、祐は頬杖をついた。
『この2年で、そういう女がいた、のか?』
『え?』
『彼女いなかったんじゃなかったの?おっさん。そんな女の影なんて無かったのに。…で、誰と比べたんだ?』
滋まで聞いてくると、俺は頭をかいて、灰が落ちそうになったタバコを灰皿に押し付けた。
『セフレくらい、いたさ。2度か、…いや、さ、…3度くらいはあったかな?でもこっちに戻る時、ちゃんと終わらせたけどな。 後腐れなく終われる相手だったし。しょーがないだろ。気持ちと体は別のモンなんだから』
俺はため息をついてそう言うと、祐は腕を組んで目を閉じた。
『馬鹿かよ。…一筋に好きなくせに、その辺はダメな男だな。まぁ、ちゃんと手を切れてるならいいけど。雪子ちゃんを、もう悲しませたらダメだぞ』
なんだか、祐の方が大人に見える。俺は祐を見て、また「うーーっ!」と唸ってお膳に顔を伏せた。
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