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第11章 お仕置きです!
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時間は少し前に遡る……。
雪子が久我朗と別れ話をする、と言ってカフェで会っていた。俺は、そのカフェの近くに車を停車して、様子を見ていた。いや、ストーカーではない。ちょっと心配だったんだ。
相手の男のことが気になって、気が気じゃなかった。
久我朗。彼のことを、実はちょっと前に調べていた。海外から異動してきたが、なぜか今はホテル暮らしをしている。どうやら、家はかなり裕福で何処かの財閥の息子なのだという。
それが、何故ホテルに住んでいるのだろう。
そのホテルは、父親が経営しているそうだが、両親は久我朗を見放していたそうだ。
そして、ある女性をストーカーしていたこともあった。一つのことにのめり込むと、とことん深追いして、やがて相手の女性は怖がって逃げてしまう。その繰り返しだった。接近禁止令も出されている。
そのことを、どうやって雪子に伝えればいいのか分からなかった。そいつと別れるにしても、事実を伝えるべきか、否か。
そう思って見張っていると、逆上した久我が、雪子を連れてタクシーで走り去ってしまった。驚いて俺もすぐに車を出して追いかけるが、タクシーを見失ってしまった。
「雪子…!やばい!俺としたことが…」
動揺してハンドルに思い切り額をぶつけると、久我が泊まっているホテルを思い出して、すぐにそのホテルに向かった。
雪子が久我朗と別れ話をする、と言ってカフェで会っていた。俺は、そのカフェの近くに車を停車して、様子を見ていた。いや、ストーカーではない。ちょっと心配だったんだ。
相手の男のことが気になって、気が気じゃなかった。
久我朗。彼のことを、実はちょっと前に調べていた。海外から異動してきたが、なぜか今はホテル暮らしをしている。どうやら、家はかなり裕福で何処かの財閥の息子なのだという。
それが、何故ホテルに住んでいるのだろう。
そのホテルは、父親が経営しているそうだが、両親は久我朗を見放していたそうだ。
そして、ある女性をストーカーしていたこともあった。一つのことにのめり込むと、とことん深追いして、やがて相手の女性は怖がって逃げてしまう。その繰り返しだった。接近禁止令も出されている。
そのことを、どうやって雪子に伝えればいいのか分からなかった。そいつと別れるにしても、事実を伝えるべきか、否か。
そう思って見張っていると、逆上した久我が、雪子を連れてタクシーで走り去ってしまった。驚いて俺もすぐに車を出して追いかけるが、タクシーを見失ってしまった。
「雪子…!やばい!俺としたことが…」
動揺してハンドルに思い切り額をぶつけると、久我が泊まっているホテルを思い出して、すぐにそのホテルに向かった。
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