君につづく道〜禁断の13〜

びぅむ

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第10章 歪んだ愛は狂喜

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「え?!」

「合コンしてくんないかなー?」

さすが合コン女王と呼ばれるだけあって、男の人を探すセンサーがよく働く。すると、他の席の同僚たちも椅子ごと集まってきた。

「袴田さんって、カッコいいよね。エリートな感じ」

「松林さんも明るくて面白いし」

「森沢さんも優しくて素敵!」

みんながキャーキャー騒いでいる。

理の名前は、ないか。いいんだけど…理だってイイ男なんだぞ。

「なんか、初日だけ来てた人もいたよね」

「ヨレヨレのワイシャツの人?」

「ちょっと臭かったよ」

「ありえない。無精髭もあったし。近く通ったらタバコ臭かったよ」

あぁ、もう、そこまで言われたら何も否定出来ない。私はそう思ってため息を溢すと、

「渡部さんは、誰が好みのタイプ?」

「えっ?!えーと」

私は返答に困っていると、そこに後ろから取引先の来客があった。

「渡部さんに、お客様ですよ」

「え?」

私たちは同時に顔を上げると、久我さんが立っていた。

「きゃあ!」

「久我さんよ!」

この会社の取引先でもあるため、久我さんは時々顔を出す。私が久我さんと付き合っているのは、みんなも知っているから、

「行ってきなさいよー」

と千春さんたちに背中を押されて、私は立ち上がり久我さんのそばに歩み寄った。女子社員たちはみんな、頬を赤らめて久我さんを見つめている。
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