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第9章 再会の取調室
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しおりを挟む「論点ズレてないか?むしろ、何に怒ってんだ?お前…。いい加減にしろよ!」
理も、眉をピクピク寄せて私を見つめて腕を組んでいる。私は理をギロリと睨みつけて、文句ばかりが溢れ出てくるのを必死に抑えていた。
*
「榊原警部。これ…どうしますか?」
マジックミラーの向こう側で、取調室を見ていた刑事の松林と袴田、そして彼らの上司である榊原はみんな同時にため息をついていた。
「うーん。そもそも、被疑者でもない彼女を、ここに連れて来なくてもよかったんだがな」
「そうですね。しかも、取り調べになってないですし。ただの痴話喧嘩ですよね、これ。逆に、録音しときますか?面白そうですけど」
袴田が微かに笑いながら言うと、松林も大きく賛同して頷いた。が、真面目な榊原は頭を横に張って、
「個人情報になるからだめだぞ。それより…ここは時間がかかりそうだから、二人のことは放っとこう。見るに耐えきれん。外でここを見張ってるといい。今、空白の2年を話し合ってる?みたいだし。他の取り調べは隣のC室を使え」
榊原はそう言って出ていくと、松林と袴田も顔を見合わせて笑い合い、
「ま、邪魔されないように、見張っといてあげますか」
「後で坂井に焼肉でも奢ってもらうか」
と交互に言うと、笑いながら廊下に出て行った。
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