君につづく道〜禁断の13〜

びぅむ

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第9章 再会の取調室

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「おめぇ、こえぇよ。そんな格好で。嫁入り前の女が、そんな格好で何してんだ。ちょっと待ってろ」

滋はそう言って部屋に入って姿を消すと、私はまた膝に顔を埋めてきつく瞼を閉じた。

1分くらいで、滋が出てきてくれた。それでも、もしかしたら私がここに来てることを知って、部屋に理もいたなら、出てきてくれたかもしれない。そんな淡い期待をしていた。でも、違った。私はいつから、こんな少女漫画みたいな想像をするようになったのだろう。

「何やってんの、マジで」

「べ、別に。通りがかっただけ」

「んなわけあるか。そんな格好で。襲われるぞ」

「…もういい。帰る」

そう言って私は立ち上がると、自宅に向きを変えて歩き出した。すると、何故か滋も後をついてきた。

「何よ。帰るわよ」

「お前さ。まだ坂井さんのこと諦めてないだろ」

「関係ないでしょ」

「このまま、ほんとにあのハイスペックな彼氏と結婚するのかよ。後悔するんじゃないか?」

痛いとこを……。

私は答えられなくて、立ち止まってしまった。すると、滋はクスッと含み笑いになって俯くと、私は振り向いて滋を見た。

「なに?」

「…お前さ…。いや…それより、お前に一つだけ、坂井さんの秘密、教えてやるよ。口止めされてるけど、俺には関係ないし。それを聞いてどう思うか。どうしたいか、ちゃんと自分で考えて、答えを出して欲しいし」
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