君につづく道〜禁断の13〜

びぅむ

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第8章 さよならの予感

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範子さんが明るく言うと、滋も頷いて自分の前にある小皿を持って、落とされた卵を箸で素早くかけ混ぜた。

「そうだな!とりあえず、メシ食おうぜ!」

「そうだな」

祐も微笑んでそう言うと、隣にちょこんと座っていた凛も祐を見上げて、二人は顔を見合わせて笑い合った。圭太は涙ぐみながらも顔を上げて、いつもと変わらないみんなの笑顔にホッとしたのか、微笑んで箸を手に取った。隣の雪子も箸と小皿を持つと、

「辛い…結末…。そんなの、関係ないよ」

とボソッと独り言のように呟くと、急ぐように卵をかき混ぜていった。俺はそんな雪子をジッと見つめて、ビールを飲んでいた。




みんなですき焼きをたらふく食べて、範子おばさんは「冷蔵庫がスカスカになっちゃったわよ」と何故か嬉しそうに笑って言った。
範子おばさんは流し台で食器を洗っていて、私は布巾を持って隣で食器の水気を拭き取っている。おばさんは一番汚れた鉄鍋は最後にして、皿やグラスなどを洗っていると、私はふいに、

「おばちゃん」

と言うと、範子おばさんは横目で私を見た。

「私も…美夜たちと同じかも」

「ん?なんで?」

「この先、いいことなんてないかも。辛くなるだけ」

「坂井さんとうまくいってんだろ?あんなに仲良くて、なにがダメなんだよ」
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