120 / 260
第7章 結婚と同棲
20
しおりを挟む
「刑事という仕事は、やっぱり危険が伴って、いつも死と隣り合わせです。俺にもしものことがあったら雪子を悲しませる。結婚なんかで縛ったら、苦しめるだろうと思ってる。すみません。そこまでの覚悟は、足りません。今は、一緒に住むことだけを思ってました。すみません」
俺はそう言って頭を下げると、雪子は俺の手をギュッと握りしめて、
「け…結婚なんかしなくていい。私は…理さんといたいの」
「雪子」
俺は雪子の手を少しだけ引くと、雪子はまた動揺した眼差しで俺を見つめて、今にも泣きそうになっている。
「この話は一旦保留にしましょ。今のままだと、危惧してる通り次郎に反対されて終わるわ。2人とも、よく話し合ってね。さ、この話は終わり。ご飯作るわよ。今日はお鍋にしましょう」
真波さんは微笑んでそう言って立ち上がると、雪子も俺の手から離れてキッチンに向かった。
「手伝うわ」
「あら、ありがとう」
2人がキッチンに向かうと、俺はなんだか疲れて「はあっ」と小さくため息をついて俯くと、松林はコーヒーを飲みながら、
「俺たち刑事って…ほんと、結婚なんて夢、見れないですよね。結婚したいですよ、俺も。でも、それで妻になる人を不幸にはしたくないですね」
と、まるで独り言のように呟いて目を伏せた。俺もコーヒーを飲んで、チラッと雪子を見た。
今は笑って真波さんと話してるけど、本当は傷ついてるんだろうな。こんな本音な話、したことなかったもんな…。
俺はそう言って頭を下げると、雪子は俺の手をギュッと握りしめて、
「け…結婚なんかしなくていい。私は…理さんといたいの」
「雪子」
俺は雪子の手を少しだけ引くと、雪子はまた動揺した眼差しで俺を見つめて、今にも泣きそうになっている。
「この話は一旦保留にしましょ。今のままだと、危惧してる通り次郎に反対されて終わるわ。2人とも、よく話し合ってね。さ、この話は終わり。ご飯作るわよ。今日はお鍋にしましょう」
真波さんは微笑んでそう言って立ち上がると、雪子も俺の手から離れてキッチンに向かった。
「手伝うわ」
「あら、ありがとう」
2人がキッチンに向かうと、俺はなんだか疲れて「はあっ」と小さくため息をついて俯くと、松林はコーヒーを飲みながら、
「俺たち刑事って…ほんと、結婚なんて夢、見れないですよね。結婚したいですよ、俺も。でも、それで妻になる人を不幸にはしたくないですね」
と、まるで独り言のように呟いて目を伏せた。俺もコーヒーを飲んで、チラッと雪子を見た。
今は笑って真波さんと話してるけど、本当は傷ついてるんだろうな。こんな本音な話、したことなかったもんな…。
応援ありがとうございます!
0
お気に入りに追加
27
1 / 5
この作品を読んでいる人はこんな作品も読んでいます!
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる