君につづく道〜禁断の13〜

第7章 結婚と同棲

1

その夜。


私は二階の自分の寝室のベッドで眠りについていた。

寝返りを打ってうっすらと目を開けると、いつの間にか目の前に理さんの寝顔があって、私は一瞬目を丸くしたけれど、すぐに諦めのため息をこぼした。

「来ると思ったわ」

私が小声で言うと、理さんはニヤっと笑ってゆっくりと瞼を開けて私を見つめた。

「バレたか」

「うん。へんなとこ、度胸あるよね。お父さんにあんなこと言われたのに、夜這いするなんて」

「うーん。まぁ、あれくらいは覚悟の上で付き合ってるからな」

「ふぅん。すごいね。私のほうが怒っちゃった」

私はそう言ってふふっと微笑んでしまった。理さんはそんな私を見つめて腕を伸ばして腕枕をしてくれると、私は理さんの腕の上に頬を乗せて、

「なんか、実家でこういうのって…照れる…」

と言って恥ずかしくなって少し目を伏せた。理さんは優しく微笑んで、

「しかし、強烈だな。お前のとーちゃん」

と言いながら私を抱きしめて、頭を優しく撫でてくれる。

「うん。そうなんだよね。だから、お父さんと話すときはいつも会話が平行線で…。で、上から目線だし。自分より下の人物は虫けら同然の扱いになるし」

「うん。ほんと、あの場から逃げたくなった」

「でもね。もし、万が一お父さんとどうしても噛み合わなくなって収集つかなくなった時の対処法を一つ、伝授してあげる」