君につづく道〜禁断の13〜

びぅむ

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第4章  背中合わせの答え

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そこに、数人の男たちがバタバタと店内に駆け込んできて、先頭にいた一人が男に向かって銃を発砲した。

パァン!!

初めて、銃声を生で聞いた。私は思わず両手で耳を塞ぎ、その場に俯いて立ちすくんでしまった。乾いたような、何かが破裂するみたいな爆音が鼓膜をビリビリと刺激する。

「雪子!!」

この声は…?!

その声を聞いた途端、ぶわっと涙が溢れて私は顔を上げた。発砲した弾は男の右腕に命中し、その男はナイフを落としてその場に膝を付けた。と同時に、坂井さんがまるで正義のヒーローみたいに駆け寄ってきてくれて、私を抱きしめた。男は他の刑事らしき人たちに取り押さえられて、一時騒然とした店内は、数分後にやっと落ち着きを取り戻した。

「坂井さん。嘘。本物?なんでここに」

「たまたまだよ。偶然。心臓が止まるかと思った。よく叫んだな、雪子」

坂井さんが優しくそう言って私を抱きしめながら頭を撫でてくれると、私は坂井さんの胸の中で言葉も出ず、きつく目を閉じていた。坂井さんの相棒の松林さんも近くにいて、

「雪子ちゃん、久しぶりだね。いやあ、危ないとこだったよね。大丈夫?」

と心配そうに話しかけてくると、坂井さんは私の肩を抱きながら振り向いて松林さんを睨み付けた。

「踏み込むのが遅いんだよ。あいつの目つき、明らかにおかしかったろ!雪子に何かあったらどうすんだ。どう責任取るんだよ。それよか、空気読め。今のこの状況で、何軽く話しかけて来てんの?」
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