君につづく道〜禁断の13〜

びぅむ

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第3章  いびつなトライアングル

12

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さすがに、昨夜坂井さんとエッチした後に、翔平の部屋には泊まれない。キスだって、出来ない。手を繋ぐことすら、罪悪感でいっぱいだ。

そもそも、隠してていいの?いや、本当のことなんて、言えない。でも、このまま隠し倒せる?プロポーズまでしてくれたのに。プロポーズ…。翔平と、結婚…?

結婚……?

私は、俯いて考え込んでしまった。すると、翔平は私の手を握ってくると、私はギクッとして翔平をチラッと横目で見た。翔平の顔が少しずつ近づいてくる。


『雪子…』


『雪子。可愛い』


『今、なに考えてる?』


「!!」

脳裏に浮かんだ坂井さんのいろんな顔が邪魔して、翔平から思わず顔を背けてしまった。

「雪ちゃん?」

翔平に、気づかれちゃう…?

ドキドキと胸が早鐘を打ち鳴らしていく。翔平は多分、びっくりしているだろうけど、その顔を見られない。自分がどんな顔をしてるのか、怖い。

「あ、あれ?」

翔平が少し動揺している声がして、私は気がついて窓の外を見上げると、お母さんが不思議そうに車の中を覗き込んでいた。

「あ、お母さん!」

「え?お母さん?」

翔平も驚いていると、私は翔平を見て頷き、急いでドアを開けて外に出た。

「お、お母さん。出かけてたの?」

お母さんはラフなベージュのワンピースで、買い物帰りらしきビニール袋を両手に抱えて玄関前に立っていた。

「うん。雪子も?…彼氏?」

「あ、うん」

私は戸惑いながらもとりあえず頷くと、翔平は車から降りてきて、私の隣に並んだ。
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