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第3章 いびつなトライアングル
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雪子はゆっくりと起き上がり、白い素肌の背中を俺に向けて、大きく腕を伸ばした。俺は寝たふりを続けて雪子の背中を見つめていると、雪子はベッドから両足を揃えて下ろして、
「帰るね」
と短く言うと、俺は咄嗟に目を開けて起き上がり、その少し冷えた素肌を抱きしめた。
「今日は休みだろ?土曜だし。ここにいればいい」
「でも、今日デートだし。昨夜からメールがジャンジャン来てるし。無視しちゃったから、言い訳でも考えながら…行くわ」
雪子はするりと腕をすり抜けて、床に散らばった服を集めて、テキパキと身に着けていく。そして着替え終わって、洗面台に向かって部屋を出ると、俺は上半身裸のまま、頭の中が真っ白で何も考えられなかった。少しすると、簡単に化粧をしてきた雪子が顔を出して、
「じゃあね。坂井さん、飲み過ぎもほどほどに、ね」
と言ってニッコリと微笑むと、素っ気なく帰って行った。
俺は、呆然としたまま、とりあえずベッドの上で正座した。(まだ真っ裸だけど)
え?
なんだ、これ?
なんで、俺がやり逃げされた、みたいになってんの?なんでこんなに、あっけなく初めての朝を迎えて、あっさり帰ってくんだ?
しかも、俺と寝た後に彼氏とデート?
じゃ、俺は???
なんか、俺、今、簡単に捨てられてないか?これ。
窓の外では、チュンチュンと雀がさえずり、俺はしばらく正座したまま、時間だけが過ぎていって、身動き一つできないまま午前中は終わった。
「帰るね」
と短く言うと、俺は咄嗟に目を開けて起き上がり、その少し冷えた素肌を抱きしめた。
「今日は休みだろ?土曜だし。ここにいればいい」
「でも、今日デートだし。昨夜からメールがジャンジャン来てるし。無視しちゃったから、言い訳でも考えながら…行くわ」
雪子はするりと腕をすり抜けて、床に散らばった服を集めて、テキパキと身に着けていく。そして着替え終わって、洗面台に向かって部屋を出ると、俺は上半身裸のまま、頭の中が真っ白で何も考えられなかった。少しすると、簡単に化粧をしてきた雪子が顔を出して、
「じゃあね。坂井さん、飲み過ぎもほどほどに、ね」
と言ってニッコリと微笑むと、素っ気なく帰って行った。
俺は、呆然としたまま、とりあえずベッドの上で正座した。(まだ真っ裸だけど)
え?
なんだ、これ?
なんで、俺がやり逃げされた、みたいになってんの?なんでこんなに、あっけなく初めての朝を迎えて、あっさり帰ってくんだ?
しかも、俺と寝た後に彼氏とデート?
じゃ、俺は???
なんか、俺、今、簡単に捨てられてないか?これ。
窓の外では、チュンチュンと雀がさえずり、俺はしばらく正座したまま、時間だけが過ぎていって、身動き一つできないまま午前中は終わった。
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