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第2章 二十歳のキス、その先は…
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『俺の可愛い雪子』?そんなこと、一度も言ってくれたことなんかなかったのに。
そう思うくせに、何故か頬が緩んでニヤけてしまう。
「お前、いくつになった?」
私の右の肩に顎を乗せたまま、坂井さんが訊ねる。
「もう二十歳です。もうすぐ21よ。お酒も飲めます」
「おぉ!!」
「…彼氏も出来たし、エッチもしたから」
「ふぅん」
え?沈黙?
なに、この沈黙。
私は坂井さんの顔が見たくなった。どんな顔してるんだろう。少しは、気にしてる?大人だし、ここは笑って祝福するかな?
大人って、そういう時こそ、意地を張るよね。「おめでとう」とか。思ってないなら言わなきゃいいのに。そういうドラマ見てると、腹立つんだよね。
「したんだ…」
「え?…うん。だって、坂井さん、いなかったんだし。私だって、告白の1つや2つされるんです」
「気持ちよかったの?」
坂井さんは、私の肩を掴んで洗面所前から離れると、今度は腕を掴んで非常階段がある店の外に出た。ここは雑居ビルなので、ドアを開けると外階段がある。坂井さんは私を壁に押しつけて、凄く近くで顔を覗き込んできた。
「さか…」
「俺とキスしたときより、良かった?」
「えっ」
なんて答えればいいの?!
私は困ってなにも言葉が浮かばなくなってきた。
そう思うくせに、何故か頬が緩んでニヤけてしまう。
「お前、いくつになった?」
私の右の肩に顎を乗せたまま、坂井さんが訊ねる。
「もう二十歳です。もうすぐ21よ。お酒も飲めます」
「おぉ!!」
「…彼氏も出来たし、エッチもしたから」
「ふぅん」
え?沈黙?
なに、この沈黙。
私は坂井さんの顔が見たくなった。どんな顔してるんだろう。少しは、気にしてる?大人だし、ここは笑って祝福するかな?
大人って、そういう時こそ、意地を張るよね。「おめでとう」とか。思ってないなら言わなきゃいいのに。そういうドラマ見てると、腹立つんだよね。
「したんだ…」
「え?…うん。だって、坂井さん、いなかったんだし。私だって、告白の1つや2つされるんです」
「気持ちよかったの?」
坂井さんは、私の肩を掴んで洗面所前から離れると、今度は腕を掴んで非常階段がある店の外に出た。ここは雑居ビルなので、ドアを開けると外階段がある。坂井さんは私を壁に押しつけて、凄く近くで顔を覗き込んできた。
「さか…」
「俺とキスしたときより、良かった?」
「えっ」
なんて答えればいいの?!
私は困ってなにも言葉が浮かばなくなってきた。
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