続・君につづく道

第36部 June bride

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「では、私とカメラマンは一瞬だけ席を外します。約五分ほど設けますので、お2人の思いを、是非お伝えくださいませ」

プランナーはそう言って立ち去っていった。


緑の木々が木漏れ日でキラキラと揺れているガーデンの中を、ウェディングドレスにジャスミンの花冠を頭に乗せた雪子が、俺のもとに歩み寄ってきた。

心臓が、鷲掴みされた。

頭の中が、真っ白だ。

雪子は頬をほんのり赤く染めて、一歩一歩、俺に歩み寄ってくる。

ドレスを少し持ち上げて、雪子が『幸福の鐘』の前にやってくると、俺たちは向かい合わせになった。

ヤバイ。

すっごく綺麗！

こんな綺麗な人、見たことがない。

いつもと、全然違う。目元のラインもくっきり引いて、色の濃いボルドー色の口紅を塗っている。長い髪はカールされて少し垂らし、残りはアップしている。

俺の好きなうなじも、いつも以上に色っぽい。

「理…、ほんとに、タキシード、着てる」

雪子が微笑んで言うと、俺は我に返って、

「あ、あぁ。もう、無理やりな」

というのが、いっぱいいっぱいだ。

いや、そんなことを言っちゃ駄目じゃん？！

「私、理がこんな…結婚式とか、計画してくれてたなんて、知らなかったわ。ほんとに、びっくりしてる…」