続・君につづく道

第36部 June bride

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真波さんは、いくつもドレスを選んで、ピックアップしていく。店員も隣で、お勧めのものや人気のドレスをアドバイスしてくれる。

俺と滋はソファに座って、背もたれに寄りかかりながら天井を眺めていた。

「なぁ、オッサン。どう？式の覚悟は？」

「あ？そんなもん。ねぇよ。やだよ。恥ずい」

「まーだそんなこと言ってんのかよ」

「女の子はいいよ。お姫様だからな。男はさ…若けりゃいいけど、俺くらいになるとなぁ。なんか、罰ゲームみたいじゃん？」

「罰ゲーム！！ハッ！確かにな！」

滋は声を上げて笑った。俺はチラッと横目で滋を見ると、

「お前もそろそろ…決め時なんじゃね？」

と訊ねると、滋はギクッとしたように目を丸くした。

「なんで、まだエッチしてないの？」

「ブブッ！」

滋は慌てたように咳き込んで、前屈みになった。向こうで、真波さんが不思議そうにこっちを見た。が、すぐにまたドレスを選んでいる。

「な、な、なんで？！」

顔を真っ赤にして滋が言うと、俺は頭の後ろで腕を組みながら、ニヤリと笑った。

「ちょっと、小耳に挟んだ」