続・君につづく道

びぅむ

文字の大きさ
上 下
547 / 652
第32部 旦那さま

7

しおりを挟む
「え?…えっと、…旦那さま」

また、言っちゃった。マジでこれは照れる!すると理は私の手を繋いで、

「ちょっと、一回うち帰んない?仮眠室でも…」

と言って顔を近づけてきた。みんなはまた「おおおっ」と詰め寄ってくると、私は呆れてため息をついて、

「発情しすぎ…!」

と言って理の頬をつねった。なのに理はまだ嬉しそうに笑っている。駄目だ。かなわないなぁ。大好きすぎる。すっごく幸せすぎるでしょ、これ!そして、榊原さんが私たちのそばに来てくれると、

「坂井。雪子ちゃん。おめでとう。お幸せに」

と穏やかな笑顔で言ってくれると、私はまた涙ぐんで、しっかりと頷いた。

「ありがとうございます」

「ありがとうございます。榊原警部」

珍しく、理も榊原さんに真顔でお礼を言っていた。そこで、改めてみんなは私達に拍手を送ってくれた。

私は、理の刑事仲間のみんな、大好き。優しくて、面白くて、笑わせてくれて。そしていつも、私と理のことを、応援してくれるんだ。
しおりを挟む
1 / 3

この作品を読んでいる人はこんな作品も読んでいます!


処理中です...