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第31部 サヨナラなんか出来ない
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「雪子に、そんなことを言わせるために来たんじゃないんだ。俺は…とっくに決めてた。雪子がいないと、駄目だから」
理は、なにが言いたいの?
私はそう思って、肩がかすかに震えてしまう。だって、怖い。別れようって言われるのが、怖い。聞きたくない。
「子供、出来るかもしれないって思う時、何回もあったよ。もう全然抑え、きかなかったから。結婚のことを意識すればするほど、何故か余裕なくなって、抑えられなくなってた。もし子供ができたら、その時は受け入れる。責任とかいう話じゃなくて。雪子との子供、欲しいって思ったんだ。こんなカタチにでもならないとさ、俺は自分から『結婚しない』って言った手前、やっぱり、してください、なんて言い出せなくて。ずるくて、ごめん」
何を、言ってるんだろう。意味が…よく分からない。結婚しないって言った手前…?
どういうこと?
私は理の腕を掴んで胸から少し離れると、顔を上げて理を見つめた。
「ち、ちょっと待って。それって、…私と…結婚したいと思ってたってこと??」
「う、うん」
「ほんとに??」
「う、うん」
理は、なにが言いたいの?
私はそう思って、肩がかすかに震えてしまう。だって、怖い。別れようって言われるのが、怖い。聞きたくない。
「子供、出来るかもしれないって思う時、何回もあったよ。もう全然抑え、きかなかったから。結婚のことを意識すればするほど、何故か余裕なくなって、抑えられなくなってた。もし子供ができたら、その時は受け入れる。責任とかいう話じゃなくて。雪子との子供、欲しいって思ったんだ。こんなカタチにでもならないとさ、俺は自分から『結婚しない』って言った手前、やっぱり、してください、なんて言い出せなくて。ずるくて、ごめん」
何を、言ってるんだろう。意味が…よく分からない。結婚しないって言った手前…?
どういうこと?
私は理の腕を掴んで胸から少し離れると、顔を上げて理を見つめた。
「ち、ちょっと待って。それって、…私と…結婚したいと思ってたってこと??」
「う、うん」
「ほんとに??」
「う、うん」
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