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第30部 キケンな歓迎会
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「大丈夫?雪子ちゃん。立てる?」
いきなり立ったから、少し日本酒が回った。ブラウスのお腹の部分が誰かの飲みかけのハイボールで濡れて、洗面所で軽く濡らして拭いてこようと思ったけど、トイレの手前でクラクラしてしまった。
「ねぇ、雪子ちゃん」
さっきまで「渡部さん」だったのに、名前呼びにされてる。勝手に…。佐久間さんは私の肩をぐっと抱き寄せてきて、
「このまま2人で抜け出そうよ。俺、雪子ちゃん、めっちゃタイプなんだ。さっきの人たちの中に、彼氏なんて本当はいないんだろ?」
と耳元に唇を寄せて言うと、私は佐久間さんの肩を強く押して離れた。
「いますよ。だから触らないで」
「照れてる?酔ってる?」
馬鹿なの?照れるか!
「触らないで…って言ってるのよ!」
思わず声を上げると、そこに後ろから理が来て佐久間さんの腕を掴んで私から引き離した。
「はい、そこまで」
佐久間さんは驚いて振り向き、理を見つめて、
「えっ?あんた、だれ?」
と訊ねると、私は理の後ろに歩み寄って背中にしがみついた。
「遅い…」
「お前なら、なんとかなるかと思ったけど、酒入ってるからな」
「大丈夫?雪子ちゃん。立てる?」
いきなり立ったから、少し日本酒が回った。ブラウスのお腹の部分が誰かの飲みかけのハイボールで濡れて、洗面所で軽く濡らして拭いてこようと思ったけど、トイレの手前でクラクラしてしまった。
「ねぇ、雪子ちゃん」
さっきまで「渡部さん」だったのに、名前呼びにされてる。勝手に…。佐久間さんは私の肩をぐっと抱き寄せてきて、
「このまま2人で抜け出そうよ。俺、雪子ちゃん、めっちゃタイプなんだ。さっきの人たちの中に、彼氏なんて本当はいないんだろ?」
と耳元に唇を寄せて言うと、私は佐久間さんの肩を強く押して離れた。
「いますよ。だから触らないで」
「照れてる?酔ってる?」
馬鹿なの?照れるか!
「触らないで…って言ってるのよ!」
思わず声を上げると、そこに後ろから理が来て佐久間さんの腕を掴んで私から引き離した。
「はい、そこまで」
佐久間さんは驚いて振り向き、理を見つめて、
「えっ?あんた、だれ?」
と訊ねると、私は理の後ろに歩み寄って背中にしがみついた。
「遅い…」
「お前なら、なんとかなるかと思ったけど、酒入ってるからな」
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