続・君につづく道

びぅむ

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第30部 キケンな歓迎会

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そうして刑事さんたちも楽しそうに飲んでいると、芳沢さんが早速私たちの席に来て腰を下ろした。

「こんばんわ。私たち、このへんの管轄の刑事なの。宜しくね」

とにっこり笑って言うと、私の周りにいた人たちもペコリと頭を下げた。

「刑事さんなんだ!」

「すごーい!」

「お疲れ様でーす!」

男女混ざってそう言うと、私は芳沢さんを見て、

「皆さん、彼女には気をつけてくださいね。潰されますから」

と言うと、みんなは一斉に芳沢さんを見つめた。が、芳沢さんは頭を横に振って、

「雪子さんのほうが、すごいわよ。そう。特にワイン…。それ何本目?」

とボトルを指差して訊ねてきた。

「まだ二本目です」

「じゃ、次は泡盛…いや、ここはみんな日本酒がいいかな?日本酒にしといてあげる」

と言い出すと、徳田さんたちはなぜかテンションが上がって、

「いいですね!」

「日本酒!!熱燗!」

「熱燗で!」

などと笑って言っている。私は眉をしかめてキョロキョロした。みんなが大丈夫かな?

そこに、

「遅れたぁ。おい、ビールあるか?腹減った」

と言って理が現れた。私はパッと顔を上げて理を見ると、理も驚いて私を見つめて、

「あれ?雪子もここで?…って、なんで芳沢がそっちで飲んでんだ?」

と言って、私たちの席に座る芳沢さんを指差した。
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