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第30部 キケンな歓迎会
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2年後。
私は広告代理店で働いて、今回初めて部署を異動することになった。契約社員と派遣社員が多い中、正社員の役割は結構責任重大だ。次々に入ってくる従業員を教育しなくてはならないし、キャリアアップも必要だ。
異動するということで、新しい部署に来てからすぐに歓迎会をしてくれるということになった。もう一人、新しく来た人もいて、主役は2人。主役でなければ、会社の飲み会は基本的に断っている。
もう1人一緒に異動してきたのは、私の二つ上の正社員で男性、佐久間さん。独身なので、女子社員から人気がある。優しくて明るい、誰からも好かれる男子だ。すごくイケメン、ではないけれど、爽やか系だ。
席も隣で、隣にはいつも女子が集まっている。
みんな、暇なの?仕事して!
私はそう思っても、ここでは新人なのであえて無言で通す。私がパソコンのキーボードを黙々と入力していると、隣の席から佐久間さんが私の顔を覗き込んできた。
「渡部さん、だよね?宜しくね」
「佐久間さんね。はい。宜しくお願いします」
私は彼の顔を見ずに言うと、佐久間さんはまだ隣でずっと私を見つめている。
「まだ何か?」
「渡部さんて、クールですよね」
「そう?ニコニコする必要ないし」
「結婚は?」
私は広告代理店で働いて、今回初めて部署を異動することになった。契約社員と派遣社員が多い中、正社員の役割は結構責任重大だ。次々に入ってくる従業員を教育しなくてはならないし、キャリアアップも必要だ。
異動するということで、新しい部署に来てからすぐに歓迎会をしてくれるということになった。もう一人、新しく来た人もいて、主役は2人。主役でなければ、会社の飲み会は基本的に断っている。
もう1人一緒に異動してきたのは、私の二つ上の正社員で男性、佐久間さん。独身なので、女子社員から人気がある。優しくて明るい、誰からも好かれる男子だ。すごくイケメン、ではないけれど、爽やか系だ。
席も隣で、隣にはいつも女子が集まっている。
みんな、暇なの?仕事して!
私はそう思っても、ここでは新人なのであえて無言で通す。私がパソコンのキーボードを黙々と入力していると、隣の席から佐久間さんが私の顔を覗き込んできた。
「渡部さん、だよね?宜しくね」
「佐久間さんね。はい。宜しくお願いします」
私は彼の顔を見ずに言うと、佐久間さんはまだ隣でずっと私を見つめている。
「まだ何か?」
「渡部さんて、クールですよね」
「そう?ニコニコする必要ないし」
「結婚は?」
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