続・君につづく道

第29部 優しいうたがきこえる

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それから、近辺をドライブしたり、バーベキューをしたり、観光地に出かけたり。

あちこちで、理はケダモノになった。森の中でも、車の中でも…。最後の日は1日中コテージにいて、リビングの広いソファでも襲われて、温泉でも容赦ない。史上最高に変態度マックスの理だった。よくヘロヘロにならないなぁ、と感心しちゃうくらいだ。

まぁそれでも、有意義に連休を満喫して、私たちは北海道旅行を終えて東京に戻った。

東京に戻ってまずしたことは、理のスマホを買いに行ったこと。仕事の携帯電話はガラケーのままだけど、プライベート用にはスマホを持つ決心をした。

というのも。

北海道土産を祐さんの家に持って行った時。7歳になる凜ちゃんが理の携帯電話を見て、

「おじちゃん、スマホじゃないんだ…」

と言われてがっかりしたことが、きっかけらしい。その日の帰り、携帯電話ショップに立ち寄った。さすが、子供は容赦ない。圭太と滋も一緒にいて、理以外みんなスマホだった。理に懐いていた凜ちゃんのことばには、重みがある。私がいうよりも、重いだろう。

大体、『おじちゃん』て言われることには抵抗ないのに、『スマホじゃないんだ』の方に傷つくって、どうなのよ。私はそう思いながら座って雑誌を読んでいると、理はウロウロし終わって隣に腰を下ろした。