続・君につづく道

第25部 理の反撃

8

早く会いたかった。

抱きたかった。

早く…お前の中に入りたい…。



雪子は俺に飛びついて、

「連れてって」

と甘く少し震えた声で囁くと、俺はそんな雪子を抱きしめて、

「掴まってろよ」

と答える。雪子は嬉しそうに「理！」と言ってしがみついてきた。それでいいんだ。少しでも離れてちゃ駄目だ。そうして、ずーっとくっついていればいい。接着剤買ってこようかな。離れないように。

ドキドキしているのが、聞こえてる？伝わってる？

雪子の鼓動は、よく聞こえてるよ。トクントクンと早鐘を打っている。

服が邪魔だ。

通り過ぎる主婦も驚いて俺たちを見ているが、そんな周りの目も、邪魔。

今すぐここで、入りたいのに。部屋まで5秒以上もある。



そして、俺はそれから明け方まで、何度も何度も雪子を抱いた。

部屋で。
キッチンで。
バスルームで。
ソファで…。

俺は疲れ果てて眠る雪子の裸の肩を、包むように両手で抱きしめて目を閉じた。

あぁ。

雪子が俺の腕の中にいる。

幸せだ…！