続・君につづく道

第24部 泣き虫なデザート

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私が東京に戻って、あっという間に2週間くらい経った。

今日も、原告側の弁護士と被告側の弁護士で、ホテルの会議室で話し合っていた。

告訴を決めたのは細村さんともう1人、片桐さん。そして、私。2人は地方から出てきているので、ホテルに泊まっていた。

今日までも何度か話し合いながら、私達は先方からの示談の申し入れを受けようと思った。今回告訴しているのは私と細村さんと片桐さんだけ。他の人は、やっぱり証言はしても顔を出したくない、という。私たちも、示談を受け入れる心の準備は出来ている。裁判などを起こして、長引かせたくはなかった。これから私も転職活動しなくてはいけないし。

横溝先生もそんな私たちの話を聞いて頷いている。

「それで良いと思いますよ。セクハラやパワハラの件は、示談で双方円満に解決するのが一番いいんです。示談と言っても、相手も会社から出勤停止や減給などのそれなりの処分を受けますし、反省はするでしょう。退職を言い渡されることもありますし。ただ、先方にも家族がいますので、金銭面的に厳しいこともありますし、家族側の世間体も守らなければなりません。その点は、皆さんも肝に銘じておいてほしいです。被害は、被害者側だけではない、ということです。辛いこともありますが、裁判というのは、双方だけの問題ではありません。じっくりと向こうの弁護士とも決めていこうと思いますし、みなさんが納得できる最善の解決法を探しましょう」