続・君につづく道

びぅむ

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第23部 大人は余裕な顔で嫉妬する

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とりあえず熱さましシートを額に貼って、首の後ろにも貼った。首の後ろは汗ばんでいるから、剥がれやすい…。私は立ち上がってキッチンに向かった。冷蔵庫を開けてみる。一番下の冷凍庫も引いてみた。

氷は、ないか。そうだよね。理が氷なんか作るわけない、か。氷枕…は買ってきたけど、氷のことは頭になかった…。

私は氷を買いに行こうと思って玄関に行くと、ふと理を見た。鍵、かけとこ。玄関の横にある楓の葉の形の小皿に、部屋の鍵と車の鍵が一緒にしてあるキーホルダーを見つけた。私はキーホルダーを持って部屋を出ると、外から鍵をかけた。すると、隣の部屋の若い男が部屋に帰ってきたところで、私を見て驚いていた。

「あ、彼女さん。きてたんですかぁ?」

彼はニッコリ笑って言うと、私はハッとして彼に歩み寄り、

「あの!氷、ありますか?!」

と強い口調で言うと、彼は驚いて私を見た。私は空の氷枕の入れ物だけ抱えていた。

「へ?氷?あ…それ、氷枕…?もしかして坂井さん、熱?」

「そうなんです。氷買ってこようかと思ったんですけど、量が欲しくて」

「なるほど。そうだね。うち、氷あるよ。自動製氷機付き」

「最高です!!」

私は氷枕を彼に差し出すと、彼はニッコリ笑って頷いて氷枕を受け取ってくれた。
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