363 / 652
第23部 大人は余裕な顔で嫉妬する
3
しおりを挟む
「滋…、雪…?どうした?」
胸が締め付けられて、息が苦しい。
「おっさんに話がある!一人か?」
「え?あぁ」
「お邪魔しやっす」
滋はそう言って靴を脱ぐと、まだ私の腕を掴んだままで部屋に上がり、私も慌てて靴を脱いだ。理の横を通り過ぎる時、なんだか怖くて理の顔を見られない。理も、何も言わなかった。まるで他人行儀みたいで、辛くなる。
ワンルームの部屋に入り、腰を下ろさずに滋は振り向いて、
「さっき雪子、ここに来たんだって。知ってた?」
と理に言うと、理は不思議そうな顔になって目を丸くした。
「え?さっき?いつ?」
「おっさん、裸で女と抱き合ってたって」
「あ?…あぁ!あれか!そうそう。ドアの音が聞こえた気はしてたんだよね。そうかそうか。雪子だったんだ」
いつもの口調で、普通に理は話している。それがまたズキンと胸が痛み、きつく目を閉じた。そういえば、平田さん、いない。さっきは確かにいたはずなのに。すると、滋はさらに理を睨みつけて前のめりになると、
「もっかい言うぞ。裸で!!女と!!抱き合ってた!!!」
声を大にして滋が私の手を離して理に詰め寄った。
「そんなもん、誤解だよ」
「は?誤解?!」
理は頭をかいて、あくびをした。
胸が締め付けられて、息が苦しい。
「おっさんに話がある!一人か?」
「え?あぁ」
「お邪魔しやっす」
滋はそう言って靴を脱ぐと、まだ私の腕を掴んだままで部屋に上がり、私も慌てて靴を脱いだ。理の横を通り過ぎる時、なんだか怖くて理の顔を見られない。理も、何も言わなかった。まるで他人行儀みたいで、辛くなる。
ワンルームの部屋に入り、腰を下ろさずに滋は振り向いて、
「さっき雪子、ここに来たんだって。知ってた?」
と理に言うと、理は不思議そうな顔になって目を丸くした。
「え?さっき?いつ?」
「おっさん、裸で女と抱き合ってたって」
「あ?…あぁ!あれか!そうそう。ドアの音が聞こえた気はしてたんだよね。そうかそうか。雪子だったんだ」
いつもの口調で、普通に理は話している。それがまたズキンと胸が痛み、きつく目を閉じた。そういえば、平田さん、いない。さっきは確かにいたはずなのに。すると、滋はさらに理を睨みつけて前のめりになると、
「もっかい言うぞ。裸で!!女と!!抱き合ってた!!!」
声を大にして滋が私の手を離して理に詰め寄った。
「そんなもん、誤解だよ」
「は?誤解?!」
理は頭をかいて、あくびをした。
0
お気に入りに追加
7
あなたにおすすめの小説
淫らな蜜に狂わされ
歌龍吟伶
恋愛
普段と変わらない日々は思わぬ形で終わりを迎える…突然の出会い、そして体も心も開かれた少女の人生録。
全体的に性的表現・性行為あり。
他所で知人限定公開していましたが、こちらに移しました。
全3話完結済みです。
百合ランジェリーカフェにようこそ!
楠富 つかさ
青春
主人公、下条藍はバイトを探すちょっと胸が大きい普通の女子大生。ある日、同じサークルの先輩からバイト先を紹介してもらうのだが、そこは男子禁制のカフェ併設ランジェリーショップで!?
ちょっとハレンチなお仕事カフェライフ、始まります!!
※この物語はフィクションであり実在の人物・団体・法律とは一切関係ありません。
表紙画像はAIイラストです。下着が生成できないのでビキニで代用しています。
冷淡だった義兄に溺愛されて結婚するまでのお話
水瀬 立乃
恋愛
陽和(ひより)が16歳の時、シングルマザーの母親が玉の輿結婚をした。
相手の男性には陽和よりも6歳年上の兄・慶一(けいいち)と、3歳年下の妹・礼奈(れいな)がいた。
義理の兄妹との関係は良好だったが、事故で母親が他界すると2人に冷たく当たられるようになってしまう。
陽和は秘かに恋心を抱いていた慶一と関係を持つことになるが、彼は陽和に愛情がない様子で、彼女は叶わない初恋だと諦めていた。
しかしある日を境に素っ気なかった慶一の態度に変化が現れ始める。
小さなことから〜露出〜えみ〜
サイコロ
恋愛
私の露出…
毎日更新していこうと思います
よろしくおねがいします
感想等お待ちしております
取り入れて欲しい内容なども
書いてくださいね
よりみなさんにお近く
考えやすく
ナイトプールで熱い夜
狭山雪菜
恋愛
萌香は、27歳のバリバリのキャリアウーマン。大学からの親友美波に誘われて、未成年者不可のナイトプールへと行くと、親友がナンパされていた。ナンパ男と居たもう1人の無口な男は、何故か私の側から離れなくて…?
この作品は、「小説家になろう」にも掲載しております。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる