続・君につづく道

びぅむ

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第22部 ひとり寝は寂しいです

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「連れていってあげるよ」 

「結構です。そう言って、また拉致されたら」

「そんなことしないよ」

ニッコリ微笑んで答えるけれど、この人はかなり腹黒いと思う。全然信用出来ない。すると、一ノ瀬さんの携帯電話が鳴って、一ノ瀬さんははあっとため息をつくと、私の腕を離した。

「ちえっ。ちょっと事務所戻らなきゃ。じゃ、マンションの住所、教えてあげる」

そう言って胸ポケットから細い黒の手帳を出して、スラスラと書き出して、そのページをちぎり、私に渡してくれた。

「ここからだと、地下鉄がいいよ」

そう言って、一ノ瀬さんは微笑みながら手を振って、警察署に戻っていった。優しいのか軽いのか分からない人だなぁ。そう思って、手に握ったメモを見つめると、とりあえず近くの地下鉄乗り場を探すことにした。

地下鉄で4駅。駅から歩いて5分ほど。結構近かった。部屋番号は覚えている。

階段を上がり、理の部屋の前に着いた。

ふうっ。

深呼吸。

何故か、緊張している。

滋が、理にあのことを話した、とメールが来たから。疑ってたら、どうしよう。
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