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第22部 ひとり寝は寂しいです
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「滋…。ここにいて。帰らないで…」
「え?」
「なんてね。…嘘」
私は涙を拭って自分でも少し笑った。すると、滋は私のことを突然抱きしめてきて、私は目を丸くした。
「…雪子。慰めるだけなら、俺にだってできるんだぞ。俺だって、男なんだ」
「滋…」
「…でもさ。おまえと同じくらい、坂井さんのことも大好きなんだよ」
滋の言葉に、私は我に返った。
「だからさ、いくら俺でも男だし、その辺は用心しろって。俺だって、自信なくなるよ。お前は坂井さん以外の男に対して、無防備過ぎる」
そう言うと、滋はゆっくりと肩を離して立ち上がり、
「帰る。今のことは、…忘れてくれよ」
と言うと、玄関に向かって歩き出した。私はポロポロ泣きながら、ソファに横になってきつく目をとじた。
ごめん。
ごめんね、滋。
あなたを、利用しようとしたんだ。私は最低。寂しすぎて、死にそうになって、理以外の人に温もり、求めちゃったの。
私は、なんてばかなの?
理。
会いたいよ…。
「え?」
「なんてね。…嘘」
私は涙を拭って自分でも少し笑った。すると、滋は私のことを突然抱きしめてきて、私は目を丸くした。
「…雪子。慰めるだけなら、俺にだってできるんだぞ。俺だって、男なんだ」
「滋…」
「…でもさ。おまえと同じくらい、坂井さんのことも大好きなんだよ」
滋の言葉に、私は我に返った。
「だからさ、いくら俺でも男だし、その辺は用心しろって。俺だって、自信なくなるよ。お前は坂井さん以外の男に対して、無防備過ぎる」
そう言うと、滋はゆっくりと肩を離して立ち上がり、
「帰る。今のことは、…忘れてくれよ」
と言うと、玄関に向かって歩き出した。私はポロポロ泣きながら、ソファに横になってきつく目をとじた。
ごめん。
ごめんね、滋。
あなたを、利用しようとしたんだ。私は最低。寂しすぎて、死にそうになって、理以外の人に温もり、求めちゃったの。
私は、なんてばかなの?
理。
会いたいよ…。
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