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第22部 ひとり寝は寂しいです
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可愛い。今年7歳になった凜ちゃんは、小学一年生。ランドセルがまだ大きく見えるような、可愛らしい小学生だ。少し髪が伸びて、肩より10センチくらい下まである。
「七五三まで、切らずに伸ばすって言い張ってんだよ」
祐さんが微笑んでいうと、私は頬杖をついてそんな凜ちゃんを見つめた。
「七五三かぁ。3歳の時も可愛かったよね」
「あれ、お人形みたいだったよな」
滋も思い出したようにそう言って微笑んでいる。
「女の子、いいよね。私も女の子欲しい…」
そう言ってから、私はハッとして言葉を飲み込んだ。すると、祐さんも滋もニヤニヤ笑っている。
「坂井さんとの?」
祐さんが訊ねると、私は思わず赤面した。
「いやいや。まだまだ」
「えぇ?!まだ結婚しないの?そろそろいいんじゃないか?」
祐さんは驚いて言うと、私は頭を横に振った。
「それはね、いいのよ。今のは、私の独り言。秘密ね。じゃ、私、帰るわ。お邪魔しました」
私は立ち上がってそう言うと、バッグを持って祐さんの部屋を出ていった。
祐さんのマンションを出て、駅まで向かう坂道を降りていくと、後ろから滋が駆け寄ってきて、
「待てよ、雪子!」
と叫ぶと、私の隣に並んで歩いた。
「七五三まで、切らずに伸ばすって言い張ってんだよ」
祐さんが微笑んでいうと、私は頬杖をついてそんな凜ちゃんを見つめた。
「七五三かぁ。3歳の時も可愛かったよね」
「あれ、お人形みたいだったよな」
滋も思い出したようにそう言って微笑んでいる。
「女の子、いいよね。私も女の子欲しい…」
そう言ってから、私はハッとして言葉を飲み込んだ。すると、祐さんも滋もニヤニヤ笑っている。
「坂井さんとの?」
祐さんが訊ねると、私は思わず赤面した。
「いやいや。まだまだ」
「えぇ?!まだ結婚しないの?そろそろいいんじゃないか?」
祐さんは驚いて言うと、私は頭を横に振った。
「それはね、いいのよ。今のは、私の独り言。秘密ね。じゃ、私、帰るわ。お邪魔しました」
私は立ち上がってそう言うと、バッグを持って祐さんの部屋を出ていった。
祐さんのマンションを出て、駅まで向かう坂道を降りていくと、後ろから滋が駆け寄ってきて、
「待てよ、雪子!」
と叫ぶと、私の隣に並んで歩いた。
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