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第21部 嵐の前の温泉旅行 後編
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部屋に戻ると、すでに布団が2つ並んで敷かれていて、ゆっくりと布団の上に雪子を寝かせた。そんなに時間も経たずに、雪子はゆっくりと目を覚まして起き上がると、俺は窓際のリクライニングチェアに座ってタバコを吸っていた。衣擦れの音がして振り向くと、雪子は起き上がって、頭をかいている。
「ごめんね。また寝落ちしちゃった。お酒、弱くなったのかな?」
「でも全然酔ってる感じじゃないし、疲れてたんだろ」
俺が微笑んで言うと、雪子は俺をじっと見上げて、
「やっと、のんびり、…二人だけになったわね」
と言ってニッコリと笑った。俺はタバコを銀色の灰皿に押しつけて吸い殻を置くと、雪子の隣の布団に歩いて行き、あぐらを描いて座り込んだ。
「ここ、お部屋に露天風呂ついてたらいいのにね」
「一緒に入りたかった?」
「うん」
「深夜の一時になったら、男湯は貸切で混浴していいって。予約しといたよ」
「え?!混浴?!他の人は入ってこない?」
「当たり前だろ。予約だって言ってたし。なんか、榊原さんが口きいてくれたんだ」
「ごめんね。また寝落ちしちゃった。お酒、弱くなったのかな?」
「でも全然酔ってる感じじゃないし、疲れてたんだろ」
俺が微笑んで言うと、雪子は俺をじっと見上げて、
「やっと、のんびり、…二人だけになったわね」
と言ってニッコリと笑った。俺はタバコを銀色の灰皿に押しつけて吸い殻を置くと、雪子の隣の布団に歩いて行き、あぐらを描いて座り込んだ。
「ここ、お部屋に露天風呂ついてたらいいのにね」
「一緒に入りたかった?」
「うん」
「深夜の一時になったら、男湯は貸切で混浴していいって。予約しといたよ」
「え?!混浴?!他の人は入ってこない?」
「当たり前だろ。予約だって言ってたし。なんか、榊原さんが口きいてくれたんだ」
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