327 / 652
第20部 嵐の前の温泉旅行 前編
16
しおりを挟む
俺が言うとさゆりさんは頷いて、
「そうね。じゃ、おやすみなさい。お夕食付き合ってくれてありがとう」
と言うと、榊原さんは立ち上がり、部屋のドアを開けてくれた。
「坂井。一ノ瀬とはどうだ?」
「え?あぁ、なんか、邑田みたいなやつ。相手にしないけど、ちょっとタチが悪い。あと、平田。ストーカーみたいだ。さっきお灸を据えたけど、ここで大人しくなってくれたらいいがな」
「めんどくさい二人だな。巻き込まれるなよ。油断すると、つけ上がるからな」
「馬鹿言うな。じゃ。お休み」
「はいはい」
俺は苦笑いになって部屋を出て行った。
榊原はまたさゆりの隣に腰を下ろすと、さゆりはお膳に肘をついて、
「あなたも、もう、東京に戻りたくなったんでしょう?」
と微笑んで言うと、榊原はさゆりを見て微笑みながらまた日本酒を飲んだ。
「べつにぃ?」
「そお?無理して北海道に来てくれたけど。ほんとは、来たくなかったんじゃないの?私に合わせてくれたのよね」
さゆりは頬杖をついて言うと、榊原はさゆりの肩を抱き寄せた。
「別に、どこだっていいんだ。一緒にいられるなら、ね」
「うん。そうだね」
二人は何故だか微笑んで、目を閉じて寄り添っていた。
「そうね。じゃ、おやすみなさい。お夕食付き合ってくれてありがとう」
と言うと、榊原さんは立ち上がり、部屋のドアを開けてくれた。
「坂井。一ノ瀬とはどうだ?」
「え?あぁ、なんか、邑田みたいなやつ。相手にしないけど、ちょっとタチが悪い。あと、平田。ストーカーみたいだ。さっきお灸を据えたけど、ここで大人しくなってくれたらいいがな」
「めんどくさい二人だな。巻き込まれるなよ。油断すると、つけ上がるからな」
「馬鹿言うな。じゃ。お休み」
「はいはい」
俺は苦笑いになって部屋を出て行った。
榊原はまたさゆりの隣に腰を下ろすと、さゆりはお膳に肘をついて、
「あなたも、もう、東京に戻りたくなったんでしょう?」
と微笑んで言うと、榊原はさゆりを見て微笑みながらまた日本酒を飲んだ。
「べつにぃ?」
「そお?無理して北海道に来てくれたけど。ほんとは、来たくなかったんじゃないの?私に合わせてくれたのよね」
さゆりは頬杖をついて言うと、榊原はさゆりの肩を抱き寄せた。
「別に、どこだっていいんだ。一緒にいられるなら、ね」
「うん。そうだね」
二人は何故だか微笑んで、目を閉じて寄り添っていた。
0
お気に入りに追加
7
あなたにおすすめの小説
淫らな蜜に狂わされ
歌龍吟伶
恋愛
普段と変わらない日々は思わぬ形で終わりを迎える…突然の出会い、そして体も心も開かれた少女の人生録。
全体的に性的表現・性行為あり。
他所で知人限定公開していましたが、こちらに移しました。
全3話完結済みです。
百合ランジェリーカフェにようこそ!
楠富 つかさ
青春
主人公、下条藍はバイトを探すちょっと胸が大きい普通の女子大生。ある日、同じサークルの先輩からバイト先を紹介してもらうのだが、そこは男子禁制のカフェ併設ランジェリーショップで!?
ちょっとハレンチなお仕事カフェライフ、始まります!!
※この物語はフィクションであり実在の人物・団体・法律とは一切関係ありません。
表紙画像はAIイラストです。下着が生成できないのでビキニで代用しています。
小さなことから〜露出〜えみ〜
サイコロ
恋愛
私の露出…
毎日更新していこうと思います
よろしくおねがいします
感想等お待ちしております
取り入れて欲しい内容なども
書いてくださいね
よりみなさんにお近く
考えやすく
冷淡だった義兄に溺愛されて結婚するまでのお話
水瀬 立乃
恋愛
陽和(ひより)が16歳の時、シングルマザーの母親が玉の輿結婚をした。
相手の男性には陽和よりも6歳年上の兄・慶一(けいいち)と、3歳年下の妹・礼奈(れいな)がいた。
義理の兄妹との関係は良好だったが、事故で母親が他界すると2人に冷たく当たられるようになってしまう。
陽和は秘かに恋心を抱いていた慶一と関係を持つことになるが、彼は陽和に愛情がない様子で、彼女は叶わない初恋だと諦めていた。
しかしある日を境に素っ気なかった慶一の態度に変化が現れ始める。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる