続・君につづく道

びぅむ

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第17部 真夏の北国 ①

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「えぇ?!警部が行けばいいのに」

「俺が行ってどうする!?事件の責任者はお前だ!俺はここに残って指令を出さなくちゃいけないだろうが!」

「あー、はいはい。分かりやした。行きます。で、戻りません」

「さっさと行け!!」

「あ、この車は」

「使っていいから!!」

榊原さんの眉間に縦筋の血のラインがくっきり浮かんでいる。あれ?相当怒ってるな。珍しい。奥さんと何かあったのか?だからって、俺に当たるなよな。

俺は肩で深呼吸をしてシートベルトを締めると、窓は開けたままでエンジンをかけた。窓の外では、榊原が腕を組んで、まだプンプン怒っている。

もう、なんなんだよ、この人は!

腕時計を見ると、夜の8時を過ぎている。

だりぃ…。このままじゃ、俺、また寝る時間ないぞ。

思ったけど、口には出さず、とりあえず車を発進させた。

警察署から近くの駅までは車なら10分くらいだ。とりあえず地下の駐車場に車を駐車し、エレベーターで客室に向かった。

「えっと、確か。…502?」

502、502…。
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