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第17部 真夏の北国 ①
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「ご旅行ですか?何か無くされたとか、迷子とか?」
「いえいえ」
平田の問いかけに、彼女は慌てて両手を前に出して振った。
「どなたかに、御用とか?」
「あ、はい…。そうなんですけど…」
「お約束は?」
「して、ないんですけど…。あの。今、事件とかバタバタしてますか?!」
女性が訊ねると、平田は驚いたものの、首を捻り、
「うーん。そう言うのは、ちょっとお応えしかねますね」
と言って苦笑いになると、彼女はハッと我に返り、肩を竦めた。
「そ、そうですよね。やっぱり、帰ります。お時間とらせてしまい、申し訳ありません」
彼女はペコリと深くお辞儀をして、キャリーバッグを引いて歩道へと小走りで行ってしまった。平田は腕を組んで、
「なんだったんだ?今、捜査課が絡んでる事件の重要参考人とか?!」
と呟いていると、そこに警察署の中から榊原が駆け出してきた。
「平田。今ここに、誰か来てた?若くて美人の女の人」
「え?いましたよ。すごく綺麗だけど、話すと気さくで」
「まじか!」
「いえいえ」
平田の問いかけに、彼女は慌てて両手を前に出して振った。
「どなたかに、御用とか?」
「あ、はい…。そうなんですけど…」
「お約束は?」
「して、ないんですけど…。あの。今、事件とかバタバタしてますか?!」
女性が訊ねると、平田は驚いたものの、首を捻り、
「うーん。そう言うのは、ちょっとお応えしかねますね」
と言って苦笑いになると、彼女はハッと我に返り、肩を竦めた。
「そ、そうですよね。やっぱり、帰ります。お時間とらせてしまい、申し訳ありません」
彼女はペコリと深くお辞儀をして、キャリーバッグを引いて歩道へと小走りで行ってしまった。平田は腕を組んで、
「なんだったんだ?今、捜査課が絡んでる事件の重要参考人とか?!」
と呟いていると、そこに警察署の中から榊原が駆け出してきた。
「平田。今ここに、誰か来てた?若くて美人の女の人」
「え?いましたよ。すごく綺麗だけど、話すと気さくで」
「まじか!」
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