270 / 652
第17部 真夏の北国 ①
12
しおりを挟む
*
婦人警察官の平田は紺色の警察官の制服を着て、交通課の巡回の仕事を終えて戻ってくると、警察署の入り口でソワソワ行ったり来たりしている若い女性を見つめた。
若い、と言っても、そんなに年は変わらなそうだ。平田は28歳だが、その女性は20代半ば頃に見えるし、もっと大人っぽく見える。とにかく、同性から見ても、美人だ。
肩甲骨あたりまで伸びた髪。
ベージュのレースのカーディガンに黄色の膝より少し上のワンピース。
パンプスを履いている。身長は…平田が162センチだから、同じくらいか、それより少し低いかもしれない。細身だけれど、胸は少しある。スタイルが良くて、平田もつい見惚れていた。
旅行客なのか、赤いキャリーバッグを引いている。署の入り口で、俯いて「うーん」と唸っていると、平田が彼女の肩をポンと軽く叩いて、
「どうかしましたか?」
と声をかけてみた。彼女は顔を上げて平田を見ると、
「あ、こちらでお勤めの、女性警察官の方ですか?」
と柔らかなトーンで答えた。
婦人警察官の平田は紺色の警察官の制服を着て、交通課の巡回の仕事を終えて戻ってくると、警察署の入り口でソワソワ行ったり来たりしている若い女性を見つめた。
若い、と言っても、そんなに年は変わらなそうだ。平田は28歳だが、その女性は20代半ば頃に見えるし、もっと大人っぽく見える。とにかく、同性から見ても、美人だ。
肩甲骨あたりまで伸びた髪。
ベージュのレースのカーディガンに黄色の膝より少し上のワンピース。
パンプスを履いている。身長は…平田が162センチだから、同じくらいか、それより少し低いかもしれない。細身だけれど、胸は少しある。スタイルが良くて、平田もつい見惚れていた。
旅行客なのか、赤いキャリーバッグを引いている。署の入り口で、俯いて「うーん」と唸っていると、平田が彼女の肩をポンと軽く叩いて、
「どうかしましたか?」
と声をかけてみた。彼女は顔を上げて平田を見ると、
「あ、こちらでお勤めの、女性警察官の方ですか?」
と柔らかなトーンで答えた。
0
お気に入りに追加
7
あなたにおすすめの小説
![](https://www.alphapolis.co.jp/v2/img/books/no_image/novel/love.png?id=38b9f51b5677c41b0416)
![](https://www.alphapolis.co.jp/v2/img/books/no_image/novel/love.png?id=38b9f51b5677c41b0416)
百合ランジェリーカフェにようこそ!
楠富 つかさ
青春
主人公、下条藍はバイトを探すちょっと胸が大きい普通の女子大生。ある日、同じサークルの先輩からバイト先を紹介してもらうのだが、そこは男子禁制のカフェ併設ランジェリーショップで!?
ちょっとハレンチなお仕事カフェライフ、始まります!!
※この物語はフィクションであり実在の人物・団体・法律とは一切関係ありません。
表紙画像はAIイラストです。下着が生成できないのでビキニで代用しています。
極悪家庭教師の溺愛レッスン~悪魔な彼はお隣さん~
恵喜 どうこ
恋愛
「高校合格のお礼をくれない?」
そう言っておねだりしてきたのはお隣の家庭教師のお兄ちゃん。
私よりも10歳上のお兄ちゃんはずっと憧れの人だったんだけど、好きだという告白もないままに男女の関係に発展してしまった私は苦しくて、どうしようもなくて、彼の一挙手一投足にただ振り回されてしまっていた。
葵は私のことを本当はどう思ってるの?
私は葵のことをどう思ってるの?
意地悪なカテキョに翻弄されっぱなし。
こうなったら確かめなくちゃ!
葵の気持ちも、自分の気持ちも!
だけど甘い誘惑が多すぎて――
ちょっぴりスパイスをきかせた大人の男と女子高生のラブストーリーです。
![](https://www.alphapolis.co.jp/v2/img/books/no_image/novel/love.png?id=38b9f51b5677c41b0416)
![](https://www.alphapolis.co.jp/v2/img/books/no_image/novel/love.png?id=38b9f51b5677c41b0416)
![](https://www.alphapolis.co.jp/v2/img/books/no_image/novel/love.png?id=38b9f51b5677c41b0416)
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる