261 / 652
第17部 真夏の北国 ①
3
しおりを挟む
「お盆休み、何処かデートしませんか?」
給湯室でコーヒーを入れていると、平田はにこにこと笑って言ってきた。
「しない」
「なんでですか?札幌の街、案内しますよ!少し遠出して、小樽とか」
「行かないっつってんの。しつこい」
俺はムッとして言うと、平田は俺をみて眉根を寄せて俺を見上げた。
「結婚はしてないんですよね?」
「なんで話が飛ぶんだ」
「じゃ、不倫にならないし、いいと思います!」
「俺、彼女いるから」
結構、何度も言ってるんだけど、平田にはイマイチ通じない。
「だから?」
平田はニッコリと微笑んでいる。
「坂井さんは、絶対私のこと好きになりますよ。彼女さんなんかより、私の方が相性もいいと思うんです!」
何をどう見て相性がいいって思うんだ?
俺はめんどくさくて舌打ちをして、
「勝手にしろ」
と吐き捨てて、マグカップを持って給湯室から出て行った。俺が席に戻ると、隣の席にいる20代半ばの爽やかな青年、一ノ瀬が肘をついて笑った。
給湯室でコーヒーを入れていると、平田はにこにこと笑って言ってきた。
「しない」
「なんでですか?札幌の街、案内しますよ!少し遠出して、小樽とか」
「行かないっつってんの。しつこい」
俺はムッとして言うと、平田は俺をみて眉根を寄せて俺を見上げた。
「結婚はしてないんですよね?」
「なんで話が飛ぶんだ」
「じゃ、不倫にならないし、いいと思います!」
「俺、彼女いるから」
結構、何度も言ってるんだけど、平田にはイマイチ通じない。
「だから?」
平田はニッコリと微笑んでいる。
「坂井さんは、絶対私のこと好きになりますよ。彼女さんなんかより、私の方が相性もいいと思うんです!」
何をどう見て相性がいいって思うんだ?
俺はめんどくさくて舌打ちをして、
「勝手にしろ」
と吐き捨てて、マグカップを持って給湯室から出て行った。俺が席に戻ると、隣の席にいる20代半ばの爽やかな青年、一ノ瀬が肘をついて笑った。
0
お気に入りに追加
7
あなたにおすすめの小説
![](https://www.alphapolis.co.jp/v2/img/books/no_image/novel/love.png?id=38b9f51b5677c41b0416)
極悪家庭教師の溺愛レッスン~悪魔な彼はお隣さん~
恵喜 どうこ
恋愛
「高校合格のお礼をくれない?」
そう言っておねだりしてきたのはお隣の家庭教師のお兄ちゃん。
私よりも10歳上のお兄ちゃんはずっと憧れの人だったんだけど、好きだという告白もないままに男女の関係に発展してしまった私は苦しくて、どうしようもなくて、彼の一挙手一投足にただ振り回されてしまっていた。
葵は私のことを本当はどう思ってるの?
私は葵のことをどう思ってるの?
意地悪なカテキョに翻弄されっぱなし。
こうなったら確かめなくちゃ!
葵の気持ちも、自分の気持ちも!
だけど甘い誘惑が多すぎて――
ちょっぴりスパイスをきかせた大人の男と女子高生のラブストーリーです。
百合ランジェリーカフェにようこそ!
楠富 つかさ
青春
主人公、下条藍はバイトを探すちょっと胸が大きい普通の女子大生。ある日、同じサークルの先輩からバイト先を紹介してもらうのだが、そこは男子禁制のカフェ併設ランジェリーショップで!?
ちょっとハレンチなお仕事カフェライフ、始まります!!
※この物語はフィクションであり実在の人物・団体・法律とは一切関係ありません。
表紙画像はAIイラストです。下着が生成できないのでビキニで代用しています。
![](https://www.alphapolis.co.jp/v2/img/books/no_image/novel/love.png?id=38b9f51b5677c41b0416)
サンタクロースが寝ている間にやってくる、本当の理由
フルーツパフェ
大衆娯楽
クリスマスイブの聖夜、子供達が寝静まった頃。
トナカイに牽かせたそりと共に、サンタクロースは町中の子供達の家を訪れる。
いかなる家庭の子供も平等に、そしてプレゼントを無償で渡すこの老人はしかしなぜ、子供達が寝静まった頃に現れるのだろうか。
考えてみれば、サンタクロースが何者かを説明できる大人はどれだけいるだろう。
赤い服に白髭、トナカイのそり――知っていることと言えば、せいぜいその程度の外見的特徴だろう。
言い換えればそれに当てはまる存在は全て、サンタクロースということになる。
たとえ、その心の奥底に邪心を孕んでいたとしても。
![](https://www.alphapolis.co.jp/v2/img/books/no_image/novel/love.png?id=38b9f51b5677c41b0416)
![](https://www.alphapolis.co.jp/v2/img/books/no_image/novel/love.png?id=38b9f51b5677c41b0416)
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる