続・君につづく道

びぅむ

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第17部 真夏の北国 ①

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ここは、北海道。

冬なら氷点下の寒さだろうが、今は、夏。8月。真夏だというのに、東京ほど暑くはないので、過ごしやすい。まぁそうは言っても、動き回っていたらクタクタにはなるが。

4月から、出向して道庁の本部に来ている。警部補になった途端、いきなり出向ってどういうことだよ。というのも、榊原警部が道庁に異動したのがきっかけだ。奥さんが北海道出身だから、北海道の両親のそばにいきたい、ということで、榊原さんは東京でのキャリアを顧みず、北海道に行くことにしたんだ。

それにしても。

榊原さんの奥さんが、雪子の高校時代の担任だったなんて、ずっと知らなかった。だから、メル友だったんだ。奥さんつながりで。奥さんの名前は、さゆりさん。よく何年も隠し倒したよな、あの人は。雪子は、「何度も言おうと思ったけど、榊原さんが絶対駄目」って。なんでだよな。謎が多い人物だ。妹の話も真っ赤な嘘だった。


出向期間は半年から1年程。


雪子と離れるのは、つまんない。

あいつは、寂しくて泣いてないかな。
酒とか、飲みまくってないか。
夜のひとり寝には、慣れたかな…。
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