続・君につづく道

びぅむ

文字の大きさ
上 下
229 / 652
第15部 合コン大作戦 前編

4

しおりを挟む
彼女は電話を切って、舌打ちをした。すると、店員が出てきて、

「何名さまですか?」

と訊ねると、千春さんは振り向いて彼女を見ると、

「良かったらご一緒しませんか?お一人なら」

と話しかけた。千春さんも話を聞いてたはず。何か、考えてる?企んでる?そう思っていると、彼女は嬉しそうに笑った。

「嬉しい!一緒にいいの?」

と喜んでくれて、私たちは3人だと告げて、すぐに店内に案内された。4人席に3人で座り、3人とも同じデミグラスソースのオムライスをオーダーした。

「隣、相席にならなければ、この後1人くるかも」

彼女が小声で言うと、私と千春さんは顔を見合わせた。

「あの、良かったらお名前、聞いてもいいですか?あ、私は南崎まりあです。これでも監察医してるのよ。元は外科医だったんだけどね」

と彼女はにっこりと微笑んで言うと、私は頷いた。

「私は渡部雪子です。この近くで働いてるんです」

「私は斉藤千春です。雪子さんとは同僚なんですよ」

私たちも自己紹介をすると、千春さんは肘をついて前のめりになった。
しおりを挟む
1 / 3

この作品を読んでいる人はこんな作品も読んでいます!


処理中です...