続・君につづく道

びぅむ

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第15部 合コン大作戦 前編

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思わず耳を彼女の言葉に傾けてしまう。

「そう。もういいわ。直接刑事に連絡します」

そう言って彼女が電話を切ると、少し振り向いて彼女を見ていた私と目が合った。

「あ、ごめんなさい。うるさかったですか?」

「いえ。大丈夫です」

「そう?ごめんなさいね?警察は勝手なのよ。本当にもう…」

それは、ひとりごと、だよね?

そうしてると、2組分進んで、次には私たちが中に入れることになった。すると、後ろの女性の携帯電話がまた鳴って、彼女はすぐに電話に出た。

「坂井。取りに来ないなら、これから持ってくわよ!」

ブッ!

今、坂井って言った?刑事、事件が立て続けに…って、そこで「坂井」の名前が出てくるのって、もう絶対に理のことだよね。

「またそんなこと言って。調子いいこと言ってんじゃないわよ。高校の時から全然変わらない。腹立つ。あの時、あんたと付き合ったのは気の迷いだったわ」

何の話?!え?高校のとき?同級生?で、付き合ってたの?この人と?それで、今も仕事で会ってる…?そんなこと、一言も言ってない。

私、聞いてないんだけど。
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