続・君につづく道

びぅむ

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第14部 恋の障害

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私があからさまにムッとして言うと、千春さんは声を上げて笑いながら、

「そうなんだけど、どうしても雪子さんに来て欲しいのよ。4対4なんだ」

と言って悪びれもなく両手を合わせてお願いポーズだ。私は頭を横に振って、

「嫌です」

「ご飯奢ります!」

「嫌です!」

「坂井さんには私から説明するから!」

「絶対に、い・や!」

私も負けない。千春さんは頬を膨らませて、

「邑田さんが、雪子さん呼ばなきゃ合コンしないって言うのよ」

とまだ懇願し続けている。無視してお弁当をサクサクと食べていく。

「雪子さんを呼ぶか、雪子さんの電話番号教えろっていう二択なのよ」

「は?」

何考えてんの、あの人。本当に信じられない。

「邑田さんに番号教えたら、どうなるか分かってるわよね」

「ひっ?!」

やっと、千春さんが少し怯え始めた。

「その件は、ちょっと坂井さんと話し合うわ」

と私が言うと、千春さんは怯えた目から一気にキラキラした眼差しに変わった。

「え?!じゃ、合コンに来てくれるっていう交渉してくれるってこと?!」

「いいえ。邑田さんをシメるかどうかの話し合いです」

「こ、殺さないであげて。イケメンだから」

千春さんの泣きそうな懇願の意味が、もはや理解出来ない。
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