続・君につづく道

第12部 泡沫の夢

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き、気まずい。

露天風呂で、私と芳沢さんが少し離れたところで座り込んで温泉に浸かっている。他には、今は誰もいない。

「松林さんたちと、来たんですか？」

私は思い切って、話しかけた。芳沢さんは、片目を開けて私を見ると、

「そうよ。まったく。暇なら付き合えって袴田に誘われて、立原と松林とボーリングしてて。そしたら松林のやつが鍋したいとか言い出して、それなら人が多い方がいいって坂井に連絡したら、群馬の温泉にいるって言うから、こっちに来たのよ。ほんと、こんなとこまで来て。いい迷惑だわ」

と眉間にシワを寄せて言うと、私は芳沢さんから目をそらして目を閉じた。

「迷惑とか言って、結局来てますよね」

「喧嘩売ってるの？」

「いえ。一般論」

私はそう答えて目を開けると、芳沢さんは私を睨んでいた。

「あんた、ほんとに坂井さんのこと好きなの？私には全然そう見えないんだけど」

芳沢さんが言うと、私は芳沢さん見つめた。

「私には、芳沢さんも、坂井さんのことをどう思ってるのか分からないんですけど」