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第10部 恋に落ちる前から好きでした
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その時、梶原が一度私の家に来たこともあって、事情を説明するために警察署に行った。その帰り、理が送るよと言って車を出してくれて、目の下にクマを作っているのに私のことを気遣ってくれたんだ。
「梶原が雪子ちゃんのとこに行くとは思わなかった。ごめん。怖かったろ?」
理は悪そうにそう言って、落ち込んでいる。梶原がうちに来た理由は、風邪で寝込んだ萌梨を理の部屋で面倒を見ていたから、萌梨を探しに、友人である私の家に「萌梨を引き取り」に来たんだ。でも萌梨はうちにはいなかったから、怒った梶原が私を殺すだの、親の仕事にも圧力をかけるだの、脅してきたんだ。その時、一瞬私は梶原に首を絞められた。本気で殺される、と思って動けなくなった。何を言っても言葉が全然通じなくて、本当に怖くて、気味の悪い人だった。私は梶原の脅迫に負けて、萌梨が理の家にいる、と白状してしまったんだ。
情けない。所詮、私は子供なんだ。
「あいつ、気持ち悪かった」
素直に私が言うと、理は横目で私を見て車を路肩に停めると、私は首を傾げて理を見つめた。
「梶原が雪子ちゃんのとこに行くとは思わなかった。ごめん。怖かったろ?」
理は悪そうにそう言って、落ち込んでいる。梶原がうちに来た理由は、風邪で寝込んだ萌梨を理の部屋で面倒を見ていたから、萌梨を探しに、友人である私の家に「萌梨を引き取り」に来たんだ。でも萌梨はうちにはいなかったから、怒った梶原が私を殺すだの、親の仕事にも圧力をかけるだの、脅してきたんだ。その時、一瞬私は梶原に首を絞められた。本気で殺される、と思って動けなくなった。何を言っても言葉が全然通じなくて、本当に怖くて、気味の悪い人だった。私は梶原の脅迫に負けて、萌梨が理の家にいる、と白状してしまったんだ。
情けない。所詮、私は子供なんだ。
「あいつ、気持ち悪かった」
素直に私が言うと、理は横目で私を見て車を路肩に停めると、私は首を傾げて理を見つめた。
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