続・君につづく道

びぅむ

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第10部 恋に落ちる前から好きでした

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松林さんがそう話してくれると、なんだか切なくなって嬉しかった。

「松林さん。…今度、うちに来て。3人で鍋パ、しましょ」

私が微笑んで膝を抱えて言うと、松林さんは嬉しそうに笑って私を見た。

「じゃ、女の子一人、よろしく!」

「そこ、重要なのね…」

少し呆れてしまったけれど、そこがまた松林さんらしくてホッとした。が、そこにドアがガラッと開いて、理が目を細めて私たちを睨みつけると、眉間に「怒」マークが浮かび上がった。

「お前ら、下で待てっつったろーが!」

「うわっ」

松林さんと私は同時に驚いて立ち上がると、理はため息をついて私の腕を掴んで肩を抱いた。

「さ、帰るぞ。あ、店がお詫びにって、コーヒーメーカー、いっちばん最新で人気のやつ、送ってくれるって。やったな!」

ニカッと笑って理が言うと、後ろで店主がプルプルと震えている。

脅したのか…。

刑事なのに…!

「帰るぞ」

「うん」

「はいっ!」

理は私の肩を抱いて、松林さんはそんな私たちの後ろを歩きながら、警察署を出て行った。
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