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第9部 イケメン刑事はエキストラ
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都内某所にある監察医務院で、俺と松林がコーヒーを入れて事務所の来客用のソファに腰を下ろした。
「やっぱり。原因は後頭部の殴打が致命傷か。切創からは」
コーヒーを飲みながら俺が言うと、女性の監察医の南崎まりあがファイルを眺めながら、
「そうね。刃物によって出来たこの切創は浅くて、致命傷にもならない。でもあざも多いし、後頭部の傷はめり込んでて、しかも、一発だけじゃない。二回…いや、三回は殴られてる。これは、殺人事件ね。単なる事故なんかじゃないわ」
とハッキリと言うと、俺は頷いてタバコを懐から取り出すと、南崎は眉をしかめて俺の唇からタバコを取り上げた。
「ここ、禁煙!!」
「チッ」
「チッじゃないよ。まったく。これだから彼女ができたばかりの中年は浮かれてて困るわ」
南崎が呆れて言うと、俺は頭をかいて南崎を睨みつけた。
「うるせーよ。なんだ?やきもちか?お前が?」
「は?馬鹿じゃないの?解剖してやろうか」
南崎が冷たく言うと、俺は笑いながら立ち上がった。松林はそんな俺たちを見て呆れていると、俺は腕を組んで、
「とにかく、犯行の証拠になる凶器か。出てくるかな。マツ、袴田に報告して、協力してもらって」
と言うと、松林は大きく頷いた。
都内某所にある監察医務院で、俺と松林がコーヒーを入れて事務所の来客用のソファに腰を下ろした。
「やっぱり。原因は後頭部の殴打が致命傷か。切創からは」
コーヒーを飲みながら俺が言うと、女性の監察医の南崎まりあがファイルを眺めながら、
「そうね。刃物によって出来たこの切創は浅くて、致命傷にもならない。でもあざも多いし、後頭部の傷はめり込んでて、しかも、一発だけじゃない。二回…いや、三回は殴られてる。これは、殺人事件ね。単なる事故なんかじゃないわ」
とハッキリと言うと、俺は頷いてタバコを懐から取り出すと、南崎は眉をしかめて俺の唇からタバコを取り上げた。
「ここ、禁煙!!」
「チッ」
「チッじゃないよ。まったく。これだから彼女ができたばかりの中年は浮かれてて困るわ」
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「うるせーよ。なんだ?やきもちか?お前が?」
「は?馬鹿じゃないの?解剖してやろうか」
南崎が冷たく言うと、俺は笑いながら立ち上がった。松林はそんな俺たちを見て呆れていると、俺は腕を組んで、
「とにかく、犯行の証拠になる凶器か。出てくるかな。マツ、袴田に報告して、協力してもらって」
と言うと、松林は大きく頷いた。
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