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第7部 雪子と2人の恋のライバル
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「じゃ、またね」
「え?あ、おう!」
素っ気なく電話を切ってしまった。大人気ない。やだ。こんな気持ち、やだ。知らない。理のそばに、女の人がいるって思うと、凄く嫌な気待ちになる。
こんな気持ち、理には知られたくない。こんな子供っぽい感情。ただでさえも一回り以上年が離れて、子供扱いされちゃうのに、こんな子供みたいな妬きもちなんて…うざい。重い。きっと、めんどくさい…。
*
一度家に帰って、おにぎりと唐揚げやウィンナーなど気楽に摘めるおかずを大量に作ってタッパに詰めると、すぐに家を飛び出した。理のいる警察署まではバスを使うと1番楽なルートだ。そうして、警察署に到着すると、入り口に立っている竹刀を持った見張りの警察官も私の顔を覚えてくれていて、
「あ、坂井さん彼女!ご苦労様です」
とか言われた。
せめて名前で呼んで!
そう思いながらも、私は微笑みながら二階に上がっていくと、理と松林さん、袴田さん、それに芳沢さんが事務所を飛び出してきた。
「え?あ、理」
「雪子!ごめん、来てくれたのに。急ぎで出かける」
理はそう言って私の頭を撫でて階段を降りていくと、袴田さんと松林さんも微笑んで手を振ってくれた。すると、芳沢さんは立ち止まって振り返り、
「ごめんね、ユキコちゃん」
と言って、階段を駆け下りて行った。
「え?あ、おう!」
素っ気なく電話を切ってしまった。大人気ない。やだ。こんな気持ち、やだ。知らない。理のそばに、女の人がいるって思うと、凄く嫌な気待ちになる。
こんな気持ち、理には知られたくない。こんな子供っぽい感情。ただでさえも一回り以上年が離れて、子供扱いされちゃうのに、こんな子供みたいな妬きもちなんて…うざい。重い。きっと、めんどくさい…。
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一度家に帰って、おにぎりと唐揚げやウィンナーなど気楽に摘めるおかずを大量に作ってタッパに詰めると、すぐに家を飛び出した。理のいる警察署まではバスを使うと1番楽なルートだ。そうして、警察署に到着すると、入り口に立っている竹刀を持った見張りの警察官も私の顔を覚えてくれていて、
「あ、坂井さん彼女!ご苦労様です」
とか言われた。
せめて名前で呼んで!
そう思いながらも、私は微笑みながら二階に上がっていくと、理と松林さん、袴田さん、それに芳沢さんが事務所を飛び出してきた。
「え?あ、理」
「雪子!ごめん、来てくれたのに。急ぎで出かける」
理はそう言って私の頭を撫でて階段を降りていくと、袴田さんと松林さんも微笑んで手を振ってくれた。すると、芳沢さんは立ち止まって振り返り、
「ごめんね、ユキコちゃん」
と言って、階段を駆け下りて行った。
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