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第7部 雪子と2人の恋のライバル
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「坂井さん!」
みんなが何故か笑いながらそう叫ぶと、私は驚きながらもあえて平常心でパソコンの画面に向き直った。坂井さんもみんなの顔を見回して、少し赤面して頭をかいている。
「あ、なんか、先週飲みで会ったみたいで…ご迷惑を…。俺、全然覚えてないんだよね」
理が苦笑いしながら言うと、みんなは声を揃えて笑い出した。
「すっごく渡部さんを愛していることは、伝わりました!」
「好きすぎてストーカーしてるんですよね」
「異常だけど、面白かったので、いいツマミになりましたよぉ」
みんな、好き勝手に言いすぎでしょ。最後まで聞いてなかったくせに、そこまで知ってるってことは…。私はそう思って、隣の席の千春さんを横目で見た。千春さんはニコニコ笑って、頬杖をついている。そこに、有田課長が立ち上がって、
「こらこら。みんなは作業続けてください。坂井さんはこちらへ。先程ご連絡した件ですよね」
と言って、理を倉庫へと案内して出ていくと、理は立ち止まって振り向き、
「あ、雪子。俺、今日帰り遅くなるからな。合コンしないで、まっすぐ帰れよ」
と言って手を振って事務所を出て行った。すると、周りの女子たちはまた一斉に声を上げて笑った。
みんなが何故か笑いながらそう叫ぶと、私は驚きながらもあえて平常心でパソコンの画面に向き直った。坂井さんもみんなの顔を見回して、少し赤面して頭をかいている。
「あ、なんか、先週飲みで会ったみたいで…ご迷惑を…。俺、全然覚えてないんだよね」
理が苦笑いしながら言うと、みんなは声を揃えて笑い出した。
「すっごく渡部さんを愛していることは、伝わりました!」
「好きすぎてストーカーしてるんですよね」
「異常だけど、面白かったので、いいツマミになりましたよぉ」
みんな、好き勝手に言いすぎでしょ。最後まで聞いてなかったくせに、そこまで知ってるってことは…。私はそう思って、隣の席の千春さんを横目で見た。千春さんはニコニコ笑って、頬杖をついている。そこに、有田課長が立ち上がって、
「こらこら。みんなは作業続けてください。坂井さんはこちらへ。先程ご連絡した件ですよね」
と言って、理を倉庫へと案内して出ていくと、理は立ち止まって振り向き、
「あ、雪子。俺、今日帰り遅くなるからな。合コンしないで、まっすぐ帰れよ」
と言って手を振って事務所を出て行った。すると、周りの女子たちはまた一斉に声を上げて笑った。
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