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第5部 別れてもすきな人
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「雪子ちゃんに手伝ってもらえ。事務仕事はお手のもんだろ。パソコンでパパパパッと入力して貰えば、早く終わるぞ。俺から頼もうか?」
電話越しに、榊原警部のニヤリと笑う顔が浮かんで、思わずイラッとして電話を切った。
だから。
なんで雪子は俺と切ってるくせに、榊原警部とまだメールとかで繋がってんだ?!榊原警部。…ほんとに、あの人…未だに理解不能だ。しかも、この状況、絶対楽しんでる…!
まぁ、とりあえず、パソコンで早く入力してもらえば…って言ってたけど…。
俺は考えながら雪子のいる部署のドアを開けた。雪子の背中が見える。大勢女がいるのに、雪子の背中だけはすぐに分かる。
抱きしめたい…。
抱きしめたい…!
ゴクリと生唾を飲み込んだ。
俺は、雪子の背中に向かって歩き出すと、周りにいたおっさんも、女の子も、サラリーマンの男も、驚いて俺を見ている。
雪子の隣の席の若い女子が、ふと振り向き俺を見た。
「ね、ねぇ、後ろに顔色悪い刑事さんが…」
「え?」
隣の女子がいらんことを言う。
電話越しに、榊原警部のニヤリと笑う顔が浮かんで、思わずイラッとして電話を切った。
だから。
なんで雪子は俺と切ってるくせに、榊原警部とまだメールとかで繋がってんだ?!榊原警部。…ほんとに、あの人…未だに理解不能だ。しかも、この状況、絶対楽しんでる…!
まぁ、とりあえず、パソコンで早く入力してもらえば…って言ってたけど…。
俺は考えながら雪子のいる部署のドアを開けた。雪子の背中が見える。大勢女がいるのに、雪子の背中だけはすぐに分かる。
抱きしめたい…。
抱きしめたい…!
ゴクリと生唾を飲み込んだ。
俺は、雪子の背中に向かって歩き出すと、周りにいたおっさんも、女の子も、サラリーマンの男も、驚いて俺を見ている。
雪子の隣の席の若い女子が、ふと振り向き俺を見た。
「ね、ねぇ、後ろに顔色悪い刑事さんが…」
「え?」
隣の女子がいらんことを言う。
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