21 / 652
第2部 雪子のメル友
4
しおりを挟む
俺は雪子の手からまた紙バッグを取って自分の肩に掛けると、
「容赦ねぇな、お前は」
と言って微笑むと、雪子はチラッと俺を横目で見上げた。
「まったく。すぐ助けに来なかったくせに」
「困ってたら助けるつもりだったよ」
「ナンパなんかに困りません。馬鹿馬鹿しくて。爆弾の雨を降らせてやりたかったわ」
「…やるなら外でな」
「…そうね。はいはい」
本当に、冷静だな。俺はそう思うと、なんだか笑みがこぼれて雪子の肩を抱き寄せると、雪子は頬を赤く染めて俺を見上げた。
「な、なに?」
「触りたかったから。ケツとか触ると怒るだろ?」
「ぶちます」
照れてるくせに。
「だから、肩だけな」
「…うん」
口では冷たいことばかり言うくせに、こう言うとこ可愛いんだよな。なんだっけ。ツンデレっていうのか?こういうの。
雪子の肩を抱きながら歩いていると、俺の携帯電話が鳴った。俺は雪子の肩から腕を離して、パーカーのポケットから携帯電話を取り出して開いてみた。
「ん?警部だ」
「え?あ、出ていいよ」
雪子が俺の腕を軽く押して言うと、俺は携帯電話の受話ボタンを押して左耳に当てた。
「容赦ねぇな、お前は」
と言って微笑むと、雪子はチラッと俺を横目で見上げた。
「まったく。すぐ助けに来なかったくせに」
「困ってたら助けるつもりだったよ」
「ナンパなんかに困りません。馬鹿馬鹿しくて。爆弾の雨を降らせてやりたかったわ」
「…やるなら外でな」
「…そうね。はいはい」
本当に、冷静だな。俺はそう思うと、なんだか笑みがこぼれて雪子の肩を抱き寄せると、雪子は頬を赤く染めて俺を見上げた。
「な、なに?」
「触りたかったから。ケツとか触ると怒るだろ?」
「ぶちます」
照れてるくせに。
「だから、肩だけな」
「…うん」
口では冷たいことばかり言うくせに、こう言うとこ可愛いんだよな。なんだっけ。ツンデレっていうのか?こういうの。
雪子の肩を抱きながら歩いていると、俺の携帯電話が鳴った。俺は雪子の肩から腕を離して、パーカーのポケットから携帯電話を取り出して開いてみた。
「ん?警部だ」
「え?あ、出ていいよ」
雪子が俺の腕を軽く押して言うと、俺は携帯電話の受話ボタンを押して左耳に当てた。
応援ありがとうございます!
0
お気に入りに追加
7
1 / 3
この作品を読んでいる人はこんな作品も読んでいます!
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる