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第2章 セブンティーン
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「春川美夜です。静岡から参りました。よろしくお願いします」
春川、という苗字はおじいちゃんの姓だ。みんなは温かく拍手で迎えてくれて、私は後ろの席に案内されると、ふと誰かの視線を感じて辺りを見回した。
誰かは分からないけど、なんだか妙な視線を感じる。
誰かが、私を知っている……?
でも苗字変わってるし、『あのこと』も知られるわけはない。私はそう思うようにしていた。
休み時間になると、隣の席の長い髪のかわいらしい女子が私の顔を覗き込み、
「春川さん。私、杉本雅美って言うの。よろしくね」
と言って髪を耳にかけながら微笑むと、私は頷いて笑った。
「よろしくね。杉本さん」
「あなた、きれいね。同い年なんて思えないくらいよ」
「ありがとう。残念だけど、同い年よ」
「残念~~!男だったらかなりのイケメンなのにぃ!」
彼女はそう言って肩をすくめるので、私とそばにいた他の女子たちも顔を見合わせて笑い合った。そこに数人の女子が集まってきて、
「よろしくね!今日帰りにハンバーガー屋寄ってくんだけど、いかない?」
と声をかけてくれると、私は笑いながら頷いた。
「うん!ぜひ!」
「春川さん美人だから、すぐに人気でるよ。男なんてみんなバカだから、声かけられても無視したほうがいいわよ」
春川、という苗字はおじいちゃんの姓だ。みんなは温かく拍手で迎えてくれて、私は後ろの席に案内されると、ふと誰かの視線を感じて辺りを見回した。
誰かは分からないけど、なんだか妙な視線を感じる。
誰かが、私を知っている……?
でも苗字変わってるし、『あのこと』も知られるわけはない。私はそう思うようにしていた。
休み時間になると、隣の席の長い髪のかわいらしい女子が私の顔を覗き込み、
「春川さん。私、杉本雅美って言うの。よろしくね」
と言って髪を耳にかけながら微笑むと、私は頷いて笑った。
「よろしくね。杉本さん」
「あなた、きれいね。同い年なんて思えないくらいよ」
「ありがとう。残念だけど、同い年よ」
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彼女はそう言って肩をすくめるので、私とそばにいた他の女子たちも顔を見合わせて笑い合った。そこに数人の女子が集まってきて、
「よろしくね!今日帰りにハンバーガー屋寄ってくんだけど、いかない?」
と声をかけてくれると、私は笑いながら頷いた。
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