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第六十一章
ピンク色の怪物
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ジョンとマリアは獣道に入り、左方向のホイラー山の登山口を目指した。
馬を引きながら一歩一歩先へ進むにつれて、小径から差し込んでいた陽光の日差しは消え失せ、辺りは漆黒の暗闇へと変貌した。
2人はリュックから懐中電灯を取り出し、灯りを付けたが、足下のほんの2、3メー先しか灯りは届かなかった。
馬の息づかいが徐々に荒くなり、手綱からも馬の心臓の鼓動が振動として伝わって来た。
ジョンは懐中電灯を口に咥え、ライフル銃を脇に挟み、手綱を引きながら前へと進んだ。
マリアはピストルを構え、後方を注意しつつ、後ろ歩きで続いて行った。
ジョンは半日で獣道を抜ける計画は正に取らぬ狸の皮算用の如く難しく感じた。
しかし、この漆黒の暗闇の中、居れば居るほど生存率が低くなることは火を見るよりも明らかであった。
今は兎に角、馬を落ち着かせ、相手であるピューマの出方を伺うしかないとも思った。
どれくれらい前へ進み、どのくらい時間が経ったのかさえ、見当もつかなかった。
『グジュ、グジュ』と
辺りから聴こえる音は2人と馬がぬかるんだ地面に踏み込む足音のみであった。
2人の間に会話も無かった。
視線は足下を照らす灯りを注視し、両耳の神経は両脇の森の中へ研ぎ澄まされ、口を開く余裕は全く無かった。
ジョンが急に立ち止まった。
マリアは覚悟したように前方へピストルを向けた。
ジョンが初めて口を開いた。
「足跡だ…、それもかなり大きい足跡だ…」と
マリアも懐中電灯で照らされた足跡を見に前に行き、
「こんな大きい足跡、今まで見たこともないわ。」と呟いた。
四つの爪が赤土に粘土細工のように浮かび上がっていた。
ジョンが先に行こうと馬の手綱を引こうとしたが、馬は微動だにしなかった。
「行くんだ!ベガ!さぁ、行くんだ!」
ジョンが手綱を必死に引っ張っても馬は動かず、荒い鼻息を吐くばかりであった。
仕方なくライフル銃で馬の尻を叩くも、馬は後脚で泥を蹴り、暴れ出した。
マリアが言った。
「近くに居るのね。」と
2人は両脇の茂みを懐中電灯で照らし、銃を構えた。
その時、2人の耳に聴こえてきた。
暗黒の底から湧き上がるような、唸り声が。
「何処だ!何処に居る!」とジョンが囁きながらライフル銃を構える。
マリアもピストルを構えるが、ピストルを持つ手は恐怖で震えていた。
突然、馬が嘶き、立ち上がると手綱を握るジョンに対し前足で威嚇を始めた。
ジョンは堪らず手綱を離すと、馬は暗闇の中へ走り出した。
「ベガ!待って!」と叫ぶが、馬の足音はどんどん小さくなった。
ジョンとマリアは馬を追うよう暗闇の中を走った。
その時、前方の暗闇の中から馬の物凄い悲鳴が響き渡って来た。
「くそぉ!やられた!」とジョンは言うと、
忍足で前へと向かった。
段々と馬の断末魔の悲鳴と猛獣の獰猛な唸り声が聴こえて来出した。
懐中電灯の光はまだ地面だけを照らしている。
ジョンもマリアもこれ以上、近付きたくはなかった。そして、猛獣による殺戮の現場を見たくはないと思った。
馬の断末魔の悲鳴は、最早、餌としての肉の塊に移り変わる合図のようにも聴こえてきた。
2人が慎重に一歩一歩、前へ進むと、懐中電灯の光の先に暗闇で輝く2つの目が此方を睨んでいた。
その瞬間、ジョンは暗闇で光る目に向かってライフル銃を一発、二発、発砲した。
『ドギュンー、ドギュンー』と
暗闇の中に銃声がこだまし、硫黄の匂いが辺りに立ち込めた。
「やったの?仕留めたの?」
マリアが尚も震える手でピストルを構えながらジョンに聞いた。
「分からない!」とジョンは一言答えると、ライフル銃を構え、一歩一歩、前へ進んだ。
「あっ!」とジョンは叫んだ。
懐中電灯の光は血溜まりの中、ヒクヒクと痙攣し、絶命しかかっているベガの姿を照らした。
「ピューマは居ない!逃げられた!」とジョンは言い、馬に駆け寄った。
馬は喉元から『ドクドク』と血飛沫を上げていた。
マリアも恐る恐る、馬に近づき、殺戮の現場を懐中電灯で照らした。
「一撃でやられているわ。かなり大きいピューマよ!」
「見ろ!頸椎も咬まれてる!」
ジョンとマリアは馬から鞍とリュックを引き離した。
そして、ジョンは既に虫の息である馬の眉間をライフル銃で撃ち抜いた。
そして、ジョンは言った。
「ピューマはまだ近くに居る。獲物を取り返そうと暗闇に潜んでいる。」と
マリアは慌ててピストルを構えた。
その時、獰猛な唸り声がした。
「居るわ!まだ、ここら辺に居るわ!」
「何処だ!何処に居るんだ!」
「見えない!でも、聴こえる、唸ってる!」
「くそぉ!何処だ!」
ジョンとマリアはパニック状態になった。
ジョンとマリアは馬の遺体に身を寄せ、姿の見えない唸り声へ銃を構えた。
心臓の鼓動が早まり、『ドクン、ドクン』と脈を打った。
左右、前方、後方を懐中電灯で照らすが、唸り声の正体の姿は見えない。
「狙っている!来るぞ!」
「見えないわ!何処から来るの!」
2人は固唾を飲んで身構えるが、ピューマはなかなか姿を見せない。
膠着状態が続いた。
マリアが言った。
「馬から離れましょう!ピューマは馬を取り戻そうとしているのよ!」
「分かった。そっと前に進むんだ。俺は後ろを、君は前を頼む。」
ジョンとマリアが馬の遺体からそっと立ち上がった、その時であった。
頭上から獰猛な雄叫びが響いた。
「上だ!」
ジョンとマリアは上を見た!
暗闇の中に星のように光る眼が見えた。
懐中電灯で照らそうとした瞬間、頭上の枝葉が擦れたような音がした。
ジョンには見えた。
大きなピンク色の怪物が、四つ脚を大きく広げ、スローモーションのように降りかかって来た。
ライフル銃を撃つ間も無く、大きなピンク色の怪物はジョンに獰猛な牙を剥いた。
ジョンはライフル銃を盾に身構えるが背一杯だった。
「ジョン!、ジョン!」とマリアは叫び、暗闇で格闘する物音にピストルを向けるが、ジョンが離れないと引き金は引けなかった。
「マリア!構わない、撃てぇ!」と
暗闇からジョンの叫び声がするがマリアには撃てなかった。
ジョンは必死にライフル銃の銃身で猛獣の顎を避けようとするが、鋭い前足の爪はジョンの肩に食い込んでいた。
マリアはどうすることもできず、その場にへたり込んでしまい、
「ジョン!、ジョン!」と叫びながら、暗闇にピストルを向けるだけであった。
ジョンの顔に猛獣の涎が滴り落ちる。
「くそぉ!動けない!くそぉ!」
ジョンは良い方の右足で猛獣の腹を蹴り上げた。
その反動で猛獣の前足の爪がジョンの肩から外れた。
ジョンは急いで身体を翻し、猛獣に向けてライフル銃を構えたが、その時既に、猛獣は助走を付けて飛びかかろうとしていた。
「駄目だ!間に合わない!」
ジョンが目を瞑ろうとした瞬間、
『ドギュン!』と
後方の暗闇から銃声が響き渡った。
それと同時にジョンの顔に血飛沫が降り注いだ。
ジョンが恐る恐る目を開くと、真横に頭が破裂したピューマがどっさりと横たわっていた。
ジョンは慌てて後方の暗闇を見た。
後方の暗闇から2つの光が揺れながら近づいて来た。
「大丈夫か!マリア!」
それはビリーの声であった。
馬を引きながら一歩一歩先へ進むにつれて、小径から差し込んでいた陽光の日差しは消え失せ、辺りは漆黒の暗闇へと変貌した。
2人はリュックから懐中電灯を取り出し、灯りを付けたが、足下のほんの2、3メー先しか灯りは届かなかった。
馬の息づかいが徐々に荒くなり、手綱からも馬の心臓の鼓動が振動として伝わって来た。
ジョンは懐中電灯を口に咥え、ライフル銃を脇に挟み、手綱を引きながら前へと進んだ。
マリアはピストルを構え、後方を注意しつつ、後ろ歩きで続いて行った。
ジョンは半日で獣道を抜ける計画は正に取らぬ狸の皮算用の如く難しく感じた。
しかし、この漆黒の暗闇の中、居れば居るほど生存率が低くなることは火を見るよりも明らかであった。
今は兎に角、馬を落ち着かせ、相手であるピューマの出方を伺うしかないとも思った。
どれくれらい前へ進み、どのくらい時間が経ったのかさえ、見当もつかなかった。
『グジュ、グジュ』と
辺りから聴こえる音は2人と馬がぬかるんだ地面に踏み込む足音のみであった。
2人の間に会話も無かった。
視線は足下を照らす灯りを注視し、両耳の神経は両脇の森の中へ研ぎ澄まされ、口を開く余裕は全く無かった。
ジョンが急に立ち止まった。
マリアは覚悟したように前方へピストルを向けた。
ジョンが初めて口を開いた。
「足跡だ…、それもかなり大きい足跡だ…」と
マリアも懐中電灯で照らされた足跡を見に前に行き、
「こんな大きい足跡、今まで見たこともないわ。」と呟いた。
四つの爪が赤土に粘土細工のように浮かび上がっていた。
ジョンが先に行こうと馬の手綱を引こうとしたが、馬は微動だにしなかった。
「行くんだ!ベガ!さぁ、行くんだ!」
ジョンが手綱を必死に引っ張っても馬は動かず、荒い鼻息を吐くばかりであった。
仕方なくライフル銃で馬の尻を叩くも、馬は後脚で泥を蹴り、暴れ出した。
マリアが言った。
「近くに居るのね。」と
2人は両脇の茂みを懐中電灯で照らし、銃を構えた。
その時、2人の耳に聴こえてきた。
暗黒の底から湧き上がるような、唸り声が。
「何処だ!何処に居る!」とジョンが囁きながらライフル銃を構える。
マリアもピストルを構えるが、ピストルを持つ手は恐怖で震えていた。
突然、馬が嘶き、立ち上がると手綱を握るジョンに対し前足で威嚇を始めた。
ジョンは堪らず手綱を離すと、馬は暗闇の中へ走り出した。
「ベガ!待って!」と叫ぶが、馬の足音はどんどん小さくなった。
ジョンとマリアは馬を追うよう暗闇の中を走った。
その時、前方の暗闇の中から馬の物凄い悲鳴が響き渡って来た。
「くそぉ!やられた!」とジョンは言うと、
忍足で前へと向かった。
段々と馬の断末魔の悲鳴と猛獣の獰猛な唸り声が聴こえて来出した。
懐中電灯の光はまだ地面だけを照らしている。
ジョンもマリアもこれ以上、近付きたくはなかった。そして、猛獣による殺戮の現場を見たくはないと思った。
馬の断末魔の悲鳴は、最早、餌としての肉の塊に移り変わる合図のようにも聴こえてきた。
2人が慎重に一歩一歩、前へ進むと、懐中電灯の光の先に暗闇で輝く2つの目が此方を睨んでいた。
その瞬間、ジョンは暗闇で光る目に向かってライフル銃を一発、二発、発砲した。
『ドギュンー、ドギュンー』と
暗闇の中に銃声がこだまし、硫黄の匂いが辺りに立ち込めた。
「やったの?仕留めたの?」
マリアが尚も震える手でピストルを構えながらジョンに聞いた。
「分からない!」とジョンは一言答えると、ライフル銃を構え、一歩一歩、前へ進んだ。
「あっ!」とジョンは叫んだ。
懐中電灯の光は血溜まりの中、ヒクヒクと痙攣し、絶命しかかっているベガの姿を照らした。
「ピューマは居ない!逃げられた!」とジョンは言い、馬に駆け寄った。
馬は喉元から『ドクドク』と血飛沫を上げていた。
マリアも恐る恐る、馬に近づき、殺戮の現場を懐中電灯で照らした。
「一撃でやられているわ。かなり大きいピューマよ!」
「見ろ!頸椎も咬まれてる!」
ジョンとマリアは馬から鞍とリュックを引き離した。
そして、ジョンは既に虫の息である馬の眉間をライフル銃で撃ち抜いた。
そして、ジョンは言った。
「ピューマはまだ近くに居る。獲物を取り返そうと暗闇に潜んでいる。」と
マリアは慌ててピストルを構えた。
その時、獰猛な唸り声がした。
「居るわ!まだ、ここら辺に居るわ!」
「何処だ!何処に居るんだ!」
「見えない!でも、聴こえる、唸ってる!」
「くそぉ!何処だ!」
ジョンとマリアはパニック状態になった。
ジョンとマリアは馬の遺体に身を寄せ、姿の見えない唸り声へ銃を構えた。
心臓の鼓動が早まり、『ドクン、ドクン』と脈を打った。
左右、前方、後方を懐中電灯で照らすが、唸り声の正体の姿は見えない。
「狙っている!来るぞ!」
「見えないわ!何処から来るの!」
2人は固唾を飲んで身構えるが、ピューマはなかなか姿を見せない。
膠着状態が続いた。
マリアが言った。
「馬から離れましょう!ピューマは馬を取り戻そうとしているのよ!」
「分かった。そっと前に進むんだ。俺は後ろを、君は前を頼む。」
ジョンとマリアが馬の遺体からそっと立ち上がった、その時であった。
頭上から獰猛な雄叫びが響いた。
「上だ!」
ジョンとマリアは上を見た!
暗闇の中に星のように光る眼が見えた。
懐中電灯で照らそうとした瞬間、頭上の枝葉が擦れたような音がした。
ジョンには見えた。
大きなピンク色の怪物が、四つ脚を大きく広げ、スローモーションのように降りかかって来た。
ライフル銃を撃つ間も無く、大きなピンク色の怪物はジョンに獰猛な牙を剥いた。
ジョンはライフル銃を盾に身構えるが背一杯だった。
「ジョン!、ジョン!」とマリアは叫び、暗闇で格闘する物音にピストルを向けるが、ジョンが離れないと引き金は引けなかった。
「マリア!構わない、撃てぇ!」と
暗闇からジョンの叫び声がするがマリアには撃てなかった。
ジョンは必死にライフル銃の銃身で猛獣の顎を避けようとするが、鋭い前足の爪はジョンの肩に食い込んでいた。
マリアはどうすることもできず、その場にへたり込んでしまい、
「ジョン!、ジョン!」と叫びながら、暗闇にピストルを向けるだけであった。
ジョンの顔に猛獣の涎が滴り落ちる。
「くそぉ!動けない!くそぉ!」
ジョンは良い方の右足で猛獣の腹を蹴り上げた。
その反動で猛獣の前足の爪がジョンの肩から外れた。
ジョンは急いで身体を翻し、猛獣に向けてライフル銃を構えたが、その時既に、猛獣は助走を付けて飛びかかろうとしていた。
「駄目だ!間に合わない!」
ジョンが目を瞑ろうとした瞬間、
『ドギュン!』と
後方の暗闇から銃声が響き渡った。
それと同時にジョンの顔に血飛沫が降り注いだ。
ジョンが恐る恐る目を開くと、真横に頭が破裂したピューマがどっさりと横たわっていた。
ジョンは慌てて後方の暗闇を見た。
後方の暗闇から2つの光が揺れながら近づいて来た。
「大丈夫か!マリア!」
それはビリーの声であった。
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