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第三十七章
混血の絆
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マリアはジョンにすがるように尋ねた。
「マリアシスターは何処に消えたの?」と
ジョンはマリアの瞳を見つめた。
マリアの瞳は涙で濡れていた。
ジョンはマリアの瞳から母の軌跡を感じとった。
『母の存在はプロブロ族にとって単なるシスターではなかったんだ。やはり、酋長が物語る『女神』だったんだ。』と
マリアの瞳から涙が流れ落ち、マリアはそれを拭おうともせず、ゆっくりと十字を切った。
ジョンは何も答えなかった。
マリアは暫し祈りを捧げ終わると、ぼつぼつと話し始めた。
「コミュニティを失った部族が共有できる魂はマリアシスターの説示の中にしかなかったの。
私が生まれた時には、ホイラーピークの教会は既に焼き崩れていた。
でも、プロブロ族は日曜日になると必ず教会に戻って来るの。
幼い私は父に連れられて教会に行ったわ。
私は父に聞いたの。
『どうして皆んな壊れた家に集まるの?』ってね。
すると父はこう言うの。
『この壊れた家は教会だったんだよ。ここに『女神』が居てね、皆んなを守ってくれてたんだよ。』と
私は父に尚も聞くの。
『『女神』は何処に消えたの?『女神』は何から守ってくれたの?』って、
父は私に言ったわ。
『『女神』は必ず戻って来るよ。皆んなを『悪魔』から守る為に、必ず戻って来るよ。』と
だから…、信じていたの。
今でもマリアシスターは何処かで私達を見守っていてくれてると…、そう信じてたの。」と
マリアはそう話すと意を決するかのようにジョンを真っ直ぐに見遣り、こう問うた。
「マリアシスターはもういないのね。」と
ジョンはマリアの瞳から視線を外し、こう言った。
「亡くなったんだ。母は『風の谷』で僕を産み落として…」
ジョンはそう言うと、マリアを見遣った。
マリアは頷きながら、『続けて』と瞳で言った。
ジョンは続けた。
「母は父が焼き殺された後、居住地を離れ、『風の谷』、岩山ビュートの谷底に身を隠したんだ。
なぜだか分かるよね?
そう、僕が『混血児』だからさ。
白人至上主義者の一番の獲物である『混血の胎児』を守る為に身を隠したんだ。」
マリアはいきなりジョンに掌を向け、話を遮ると、何度も顔を振りながら、こう訴えた。
「どうしてなの?私には分からない。
『仲間を売らない』『仲間を守る』
これこそ、先住民の掟のはず。
どうして、ナバホ族は貴方のお父さんを白人に手渡したの?
どうして、貴方のお母さんを最後まで守ってやろうとしなかったの?
どうしてなの?」と
ジョンはマリアの怒りの瞳に視線を戻すと、こう言った。
「僕も今の君と同じ気持ちだった。ナバホ族を憎んでいた。真実を知る前までは。」と
「真実…」
「父と母の『悲劇の死』は、2人の意思なんだ。」
「……………」
「父は酋長に頼んだんだ。『母子の生存を条件に自分を引き渡せ』と、
母も僕を守るのと同様に居住地を守る為、自ら身を引いたんだ。」
「そうだったの…」
「1967年のリンチ事件が余りにも世論を騒がせた為、真実は埋もれたままだったんだ。」
「白人と手を組んで仲間を売り、居住地を拡大したという事も真実ではないのね。」
「そうさ。居住地拡大の条件は、白人至上主義者が停戦交渉として言い出したものだ。」
マリアは次第に冷静さを取り戻し、
「かなりの誤解があったみたいね。」と、初めてジョンに笑顔を見せて、そう言った。
ジョンも初めてマリアに笑顔でこう答えた。
「知らなくて当然だよ。僕が知ったのも、つい最近だよ。」と
そして、ジョンはマリアにこう問うた。
「僕を信じるかい?」
マリアはジョンの首元を見ながら答えた。
「ロビン・フッドの証!信じるしかないわ。」と
そして、マリアは、改めて、自己紹介を始めた。
「私はマリア・ディアス、貴方のお母さんと同じ名前だけど、構わないなら『マリア』って呼んでね!
ご察しのとおり、私は先住民の父とスペイン人の母との混血児。貴方と同じよ!
そして、私の父はプロブロ族の酋長だったの。」
「お父さんが酋長?プロブロの酋長!」
ジョンは身を乗り出し、マリアの手を握ろうとしたが、傷の痛みで手を伸ばせなかった。
するとマリアからジョンに手を伸ばし、ジョンを見つめ、戯けながら、こう言った。
「慌てないでよ!父の前に私に教えて。
では、神父様、改めてお聞きしますよ。
『貴方は、何故、お母さんの遺骨を探し求めているのですか?』
これで良い?」と
ジョンは笑いながら答えた。
「それで良いよ!」と
そして、ジョンも改めて本題をマリアに告げた。
「僕は、母の遺体の下で泣いてるところを育ての親であるバーハム神父に助けられたんだ。
そして、バーハム神父は、母の遺体を『風の谷』に埋葬したんだ。
でも、白人共が去った後、ナバホ族の酋長が母を探しに『風の谷』へ行った時には、墓も遺骨も何も残っていなかったんだよ。
誰かによって、母の遺骨、痕跡は持ち去られていたんだ。
母を必要とする者にね。」
「それは、プロブロ族よ!間違いないわ!」とマリアが即答した。
ジョンも頷き、マリアに聞いた。
「お父さんと会えるかい?」
「すぐには無理よ。父はナバホ族を憎んでるから…、」
「でも、君に言ったとおり、真実を説明すれば、分かってくれると思う。」
「父はナバホ族がマリアシスターが生きていたことも隠していた事に怒っていたわ。」
「仕方がなかったんだ。ナバホ族としては、父と母、そして居住地を白人至上主義者から守るため、2人の生存を門外不出の掟としたんだ。」
「経緯は複雑ね。本当は酋長同士が話し合えば、分かち合えるのにね。」
「しかし、関係は既に断絶し、ナバホ族の酋長も先は長くないんだ。」
「そっか…」
「君のお父さんは、サンタフェに居るのかい?」
「父はタオスに居るの。」
「タオスに行けば会えるんだね?」
「それがそう簡単には行かないわ。」
「どうして?」
「タオスは今だに白人至上主義者らがのさばり続けているの。
殆どがスペイン人との混血であるプロブロ族は今でも危険な状況下にあるの。
それでコミュニティを解散し、住民に紛れて暮らしてるの。
父も同じよ。一定の住居は秘匿にしてるの。私も知らないのよ。
父から連絡が来た時でしか会えないのよ。」
「そうなんだ…」
ジョンは肩を落とし、動かない左脚を眺めた。
マリアはジョンの手に握り、また、ふざけて言った。
「そうですよ、神父様!先ずはお身体をお治しになさらないといけませんわ。」と
ジョンは苦笑いしながら言った。
「神父様はやめてくれよ。『ジョン』でいいよ!」と
するとマリアは今度は真顔でジョンの目を見て言った。
「ジョン。私で良かったら協力するわ。
父がマリアシスターの事を一番知っているのことには、間違いはないわ。」と
ジョンもマリアの瞳を見つめ、静かにこう言った。
「君のライトブラウンの瞳はお母さんからの継承の証だ。
僕はただ知りたいだけなんだ。
母の瞳の色、母の髪色を…」と
マリアはジョンの漆黒の瞳を見つめながら、そっと頷いた。
そして、ジョンに再度、慌てず静養するように告げると、病室を後にしようとした。
ジョンは慌てて声を掛けた。
「今度はいつ会えるんだい?」と
マリアは振り向き、また、ふざけて言った。
「私もキリスト教徒よ!毎日、神父様のお説教をお聞きに参りますわ!」と、
ジョンもまた苦笑いし、こう言った。
「神父様はやめてくれ、保安官さん!」と
マリアは『了解』と指で合図し、病室を後にした。
ジョンはマリアに混血の親しみを感じると共に白人至上主義者に対する憤りを感じていた。
『僕らは『穢れた血』の産物ではないんだ。皆んなと同じ愛の結晶だ。
純血…
なにが純血主義だ!
血を混ぜ穢したのは、白人じゃないか!』と
「マリアシスターは何処に消えたの?」と
ジョンはマリアの瞳を見つめた。
マリアの瞳は涙で濡れていた。
ジョンはマリアの瞳から母の軌跡を感じとった。
『母の存在はプロブロ族にとって単なるシスターではなかったんだ。やはり、酋長が物語る『女神』だったんだ。』と
マリアの瞳から涙が流れ落ち、マリアはそれを拭おうともせず、ゆっくりと十字を切った。
ジョンは何も答えなかった。
マリアは暫し祈りを捧げ終わると、ぼつぼつと話し始めた。
「コミュニティを失った部族が共有できる魂はマリアシスターの説示の中にしかなかったの。
私が生まれた時には、ホイラーピークの教会は既に焼き崩れていた。
でも、プロブロ族は日曜日になると必ず教会に戻って来るの。
幼い私は父に連れられて教会に行ったわ。
私は父に聞いたの。
『どうして皆んな壊れた家に集まるの?』ってね。
すると父はこう言うの。
『この壊れた家は教会だったんだよ。ここに『女神』が居てね、皆んなを守ってくれてたんだよ。』と
私は父に尚も聞くの。
『『女神』は何処に消えたの?『女神』は何から守ってくれたの?』って、
父は私に言ったわ。
『『女神』は必ず戻って来るよ。皆んなを『悪魔』から守る為に、必ず戻って来るよ。』と
だから…、信じていたの。
今でもマリアシスターは何処かで私達を見守っていてくれてると…、そう信じてたの。」と
マリアはそう話すと意を決するかのようにジョンを真っ直ぐに見遣り、こう問うた。
「マリアシスターはもういないのね。」と
ジョンはマリアの瞳から視線を外し、こう言った。
「亡くなったんだ。母は『風の谷』で僕を産み落として…」
ジョンはそう言うと、マリアを見遣った。
マリアは頷きながら、『続けて』と瞳で言った。
ジョンは続けた。
「母は父が焼き殺された後、居住地を離れ、『風の谷』、岩山ビュートの谷底に身を隠したんだ。
なぜだか分かるよね?
そう、僕が『混血児』だからさ。
白人至上主義者の一番の獲物である『混血の胎児』を守る為に身を隠したんだ。」
マリアはいきなりジョンに掌を向け、話を遮ると、何度も顔を振りながら、こう訴えた。
「どうしてなの?私には分からない。
『仲間を売らない』『仲間を守る』
これこそ、先住民の掟のはず。
どうして、ナバホ族は貴方のお父さんを白人に手渡したの?
どうして、貴方のお母さんを最後まで守ってやろうとしなかったの?
どうしてなの?」と
ジョンはマリアの怒りの瞳に視線を戻すと、こう言った。
「僕も今の君と同じ気持ちだった。ナバホ族を憎んでいた。真実を知る前までは。」と
「真実…」
「父と母の『悲劇の死』は、2人の意思なんだ。」
「……………」
「父は酋長に頼んだんだ。『母子の生存を条件に自分を引き渡せ』と、
母も僕を守るのと同様に居住地を守る為、自ら身を引いたんだ。」
「そうだったの…」
「1967年のリンチ事件が余りにも世論を騒がせた為、真実は埋もれたままだったんだ。」
「白人と手を組んで仲間を売り、居住地を拡大したという事も真実ではないのね。」
「そうさ。居住地拡大の条件は、白人至上主義者が停戦交渉として言い出したものだ。」
マリアは次第に冷静さを取り戻し、
「かなりの誤解があったみたいね。」と、初めてジョンに笑顔を見せて、そう言った。
ジョンも初めてマリアに笑顔でこう答えた。
「知らなくて当然だよ。僕が知ったのも、つい最近だよ。」と
そして、ジョンはマリアにこう問うた。
「僕を信じるかい?」
マリアはジョンの首元を見ながら答えた。
「ロビン・フッドの証!信じるしかないわ。」と
そして、マリアは、改めて、自己紹介を始めた。
「私はマリア・ディアス、貴方のお母さんと同じ名前だけど、構わないなら『マリア』って呼んでね!
ご察しのとおり、私は先住民の父とスペイン人の母との混血児。貴方と同じよ!
そして、私の父はプロブロ族の酋長だったの。」
「お父さんが酋長?プロブロの酋長!」
ジョンは身を乗り出し、マリアの手を握ろうとしたが、傷の痛みで手を伸ばせなかった。
するとマリアからジョンに手を伸ばし、ジョンを見つめ、戯けながら、こう言った。
「慌てないでよ!父の前に私に教えて。
では、神父様、改めてお聞きしますよ。
『貴方は、何故、お母さんの遺骨を探し求めているのですか?』
これで良い?」と
ジョンは笑いながら答えた。
「それで良いよ!」と
そして、ジョンも改めて本題をマリアに告げた。
「僕は、母の遺体の下で泣いてるところを育ての親であるバーハム神父に助けられたんだ。
そして、バーハム神父は、母の遺体を『風の谷』に埋葬したんだ。
でも、白人共が去った後、ナバホ族の酋長が母を探しに『風の谷』へ行った時には、墓も遺骨も何も残っていなかったんだよ。
誰かによって、母の遺骨、痕跡は持ち去られていたんだ。
母を必要とする者にね。」
「それは、プロブロ族よ!間違いないわ!」とマリアが即答した。
ジョンも頷き、マリアに聞いた。
「お父さんと会えるかい?」
「すぐには無理よ。父はナバホ族を憎んでるから…、」
「でも、君に言ったとおり、真実を説明すれば、分かってくれると思う。」
「父はナバホ族がマリアシスターが生きていたことも隠していた事に怒っていたわ。」
「仕方がなかったんだ。ナバホ族としては、父と母、そして居住地を白人至上主義者から守るため、2人の生存を門外不出の掟としたんだ。」
「経緯は複雑ね。本当は酋長同士が話し合えば、分かち合えるのにね。」
「しかし、関係は既に断絶し、ナバホ族の酋長も先は長くないんだ。」
「そっか…」
「君のお父さんは、サンタフェに居るのかい?」
「父はタオスに居るの。」
「タオスに行けば会えるんだね?」
「それがそう簡単には行かないわ。」
「どうして?」
「タオスは今だに白人至上主義者らがのさばり続けているの。
殆どがスペイン人との混血であるプロブロ族は今でも危険な状況下にあるの。
それでコミュニティを解散し、住民に紛れて暮らしてるの。
父も同じよ。一定の住居は秘匿にしてるの。私も知らないのよ。
父から連絡が来た時でしか会えないのよ。」
「そうなんだ…」
ジョンは肩を落とし、動かない左脚を眺めた。
マリアはジョンの手に握り、また、ふざけて言った。
「そうですよ、神父様!先ずはお身体をお治しになさらないといけませんわ。」と
ジョンは苦笑いしながら言った。
「神父様はやめてくれよ。『ジョン』でいいよ!」と
するとマリアは今度は真顔でジョンの目を見て言った。
「ジョン。私で良かったら協力するわ。
父がマリアシスターの事を一番知っているのことには、間違いはないわ。」と
ジョンもマリアの瞳を見つめ、静かにこう言った。
「君のライトブラウンの瞳はお母さんからの継承の証だ。
僕はただ知りたいだけなんだ。
母の瞳の色、母の髪色を…」と
マリアはジョンの漆黒の瞳を見つめながら、そっと頷いた。
そして、ジョンに再度、慌てず静養するように告げると、病室を後にしようとした。
ジョンは慌てて声を掛けた。
「今度はいつ会えるんだい?」と
マリアは振り向き、また、ふざけて言った。
「私もキリスト教徒よ!毎日、神父様のお説教をお聞きに参りますわ!」と、
ジョンもまた苦笑いし、こう言った。
「神父様はやめてくれ、保安官さん!」と
マリアは『了解』と指で合図し、病室を後にした。
ジョンはマリアに混血の親しみを感じると共に白人至上主義者に対する憤りを感じていた。
『僕らは『穢れた血』の産物ではないんだ。皆んなと同じ愛の結晶だ。
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