17 / 21
番外編2 閨講義と猥談と
第三話 弟の知らない兄姉の顔
しおりを挟む
初めて知る次兄夫婦の痴情に、バルドゥールは唖然とした。
いくらなんでも、これが第二王子夫婦の実態だとは信じがたい。
国民がこれを知れば、暴動が起きるのではないか。王室の尊厳とは。
バルドゥールは声が震えそうになるのを、己を叱咤することで耐え、なんとか喉を振り絞る。
「コーエン兄上! こちらにはエーベル姉上もいらっしゃるのですよ! もう少し……もう少しご配慮を!」
するとコーエンは目を眇めてバルドゥールに胡乱な眼差しを向ける。
「ええ~。だってそもそもバルが猥談し始めたんじゃん? 俺のせいじゃねーし」
バルドゥールは息を呑む。
性についてこれでもかと露骨にあげ連ね、女性であるエーベルを不快にさせ侮蔑するつもりなど、バルドゥールにはなかった。だが結果としてエーベルの前で女性への気遣いなく、とんでもない猥談が繰り広げられている。
ぐっと押し黙るバルドゥールの肩をリヒャードとエーベルがポンポン、と優しく叩く。
「いや、バルドゥール。お前は何も間違っていない」
「そうそう。バルはアーニャちゃんとの仲を真剣に悩んで相談したかっただけだよね? 同じ女性であるあたしの意見を聞きたかっただけなんでしょ?」
「リヒャード兄上……エーベル姉上……」
罪悪感に苛まれ自己嫌悪に陥る可愛い弟王子バルドゥールに、兄王子リヒャードと姉王女エーベルは慈悲深い微笑みを向けた。
それを見たコーエンが拗ねる。
なんか自分を悪役に仕立て上げて三人で結託してやがる。ひどい。
「ええ~。なにそれなにそれ。俺だけ悪者なの? 兄貴もエーベルも冷たい……」
泣いちゃうもん、と唇を尖らせるコーエンに、リヒャードが遂に拳骨を食らわせた。
「ぐえっ!」
「いい加減にしろ! バルドゥールが真剣に悩んでいるのが、お前にはわからんのか!」
リヒャードは頑固で真面目で融通の利かない王太子である。厳めしく柔和さなど欠片もなく、人当たりのいいタイプでもないし、とっつきづらい。
リヒャードに慈悲や優しさを求める者は一見命知らずのようにも思える。
だがリヒャードの険しい顔には面倒見のよい兄貴分の顔が隠れている。おそらくゲルプ王国の四兄弟妹で、最も優しいのがこの男だ。
頭頂部を両手で抱えて蹲るコーエンを横目にリヒャードは嘆息した。
「うるさいのは黙らせた。バルドゥール、お前が私達に問いたかったこととはなんだ」
バルドゥールは「いてえ。クソ兄貴!」と呻いているコーエンをちらりと一瞥するも、リヒャードが顎をしゃくって先を促すので、リヒャードに甘えることにした。
「はい。僕は王族の義務である閨の講義について、これまで実技について拒否しておりました」
「……なるほど?」
リヒャードは特別驚くわけでもなく否定するでもなく、バルドゥールの言葉を受け入れる。
エーベルは満足げにうんうん、と頷いている。二人の後ろでいじけているコーエンは「バッカじゃねーの」と小声で罵った。
それをエーベルが鋭く睨みつける。
「僕は、愛する女性とのみ、そういった行為に及びたいと考えておりました」
手に顎をのせ、肘をついて不貞腐れるコーエンへとバルドゥールは向き直る。
「コーエン兄上のお考えを否定するつもりはございません。僕も男ですから。アーニャがいなければ、閨講義に励んでいたでしょうし、騎士達に連れられて娼館へ足を運んだ折も、それなりに遊んだでしょう」
コーエンはバルドゥールを嘲るように鼻で笑う。
「ふうん? それだと俺がヘクセを愛してないみたいだな?」
挑発的なコーエンにリヒャードが顔を顰めた。
「お前達は異常だ。夫婦で納得しているのなら外野の言うことではないが……。いや、誰の子か知れぬ子を宿す可能性のある行為は即刻やめてほしいが……」
「いや、だから挿れてねーって」
コーエンが否定を意味して、鼻先で手首を振ってパタパタと煽ぐ。
リヒャードは眼光鋭くコーエンを睥睨する。
「女性の意志で避妊せんとしたところで、男がそれを拒めば手籠めにされてしまうだろう」
リヒャードが強い口調で咎めると、コーエンは「でもヘクセが相手にするのは、あの侍従だけだし……。アイツ、俺にも忠誠誓ってるし……」と小声で反論している。
リヒャードの言い分の方が理に適っていることくらい、コーエンだってわかっているからだ。
ただしヘクセのお気に入りの侍従は異国民で褐色の肌をしているため、もし本当にヘクセと侍従が交わって子を為したのなら、高確率でその吾子の父親は暴かれるだろう。
「ともかく、愛する女を他の男と共有することなど、大抵の男は許容できん」
「女だってそうなんだけどね」
エーベルが冷めた声で割り込んでくる。
「女だって好きな男がアッチコッチで下半身晒してるなんて、不愉快極まりないんだよね」
「……エーベル、お前好いた男がいたのか?」
リヒャードが驚きに目を見開くと、エーベルはバツが悪そうにふいっと目を逸らした。
「いや……いないけど……」
「そうか。もしいるのなら、あちらに嫁ぐのは辛いかと思ったんだが……」
「何言ってんの? 王女の義務くらい果たすよ」
声を低くしてエーベルを気遣うリヒャードにエーベルは眉を顰める。
「そうか」
複雑な思いで妹王女エーベルを見下ろすリヒャード。
その眼差しに気まずくなったエーベルは、ぶっきらぼうに「それはどうでもいいんだけど!」と話の切っ先を変えた。
「男が妾だの愛人だの囲うのはステイタスで、女が愛人囲うとグチグチ言われるの、あれ納得いかないんだよね。確かに生まれてくる子供が誰の子かわからないんじゃ、王侯貴族にとっちゃ致命的だけどさ」
リヒャードは苦虫を噛みつぶしたような顔をする。
「……それは仕方がない。貴族なぞ政略結婚がほとんどだ。愛する者と添い遂げられる者などそうはいまい。家の存続のために伴侶を尊重することは重要であるが、恋慕を家の外に求めることを否定はできぬ」
エーベルはキッと睨み上げる。
「だから! そんなのは女だって同じだっての! それなのに女ばっかり貞淑を求められてさ。こっそり愛人を囲っても、バレたら散々。離縁されることだってあるじゃない? 男は家の外で子供作って許されたりするのに!」
「許されはしない。庶子は我が国で嫡出子と同等には扱われまい」
「それも納得いかないけどね! 子供に罪はないのに。そんなの、あっちこっちで種ばら撒く男が悪いのに!」
どうにも話が脱線しているように感じる。
男代表リヒャード、女代表エーベルのような構図になっていて、リヒャードはエーベルに圧されてタジタジだ。
そもそもリヒャードは浮気性ではなく、妻一筋の男なのだから、自身とは異なる種類の男の声を代弁しているに過ぎない。
コーエンはまるで他人事だという顔をして、二人の言い争いを面白そうに眺めている。
「ぐっ……。それは……いや、男が不実なのはわかっている……。しかしだ!」
リヒャードが遂にキレた。
「そもそも私はバチルダしか愛しておらん! 体制含め、改善を促してはいる! だが、慣習や人々の意識は、すぐには変わらん!」
いくらなんでも、これが第二王子夫婦の実態だとは信じがたい。
国民がこれを知れば、暴動が起きるのではないか。王室の尊厳とは。
バルドゥールは声が震えそうになるのを、己を叱咤することで耐え、なんとか喉を振り絞る。
「コーエン兄上! こちらにはエーベル姉上もいらっしゃるのですよ! もう少し……もう少しご配慮を!」
するとコーエンは目を眇めてバルドゥールに胡乱な眼差しを向ける。
「ええ~。だってそもそもバルが猥談し始めたんじゃん? 俺のせいじゃねーし」
バルドゥールは息を呑む。
性についてこれでもかと露骨にあげ連ね、女性であるエーベルを不快にさせ侮蔑するつもりなど、バルドゥールにはなかった。だが結果としてエーベルの前で女性への気遣いなく、とんでもない猥談が繰り広げられている。
ぐっと押し黙るバルドゥールの肩をリヒャードとエーベルがポンポン、と優しく叩く。
「いや、バルドゥール。お前は何も間違っていない」
「そうそう。バルはアーニャちゃんとの仲を真剣に悩んで相談したかっただけだよね? 同じ女性であるあたしの意見を聞きたかっただけなんでしょ?」
「リヒャード兄上……エーベル姉上……」
罪悪感に苛まれ自己嫌悪に陥る可愛い弟王子バルドゥールに、兄王子リヒャードと姉王女エーベルは慈悲深い微笑みを向けた。
それを見たコーエンが拗ねる。
なんか自分を悪役に仕立て上げて三人で結託してやがる。ひどい。
「ええ~。なにそれなにそれ。俺だけ悪者なの? 兄貴もエーベルも冷たい……」
泣いちゃうもん、と唇を尖らせるコーエンに、リヒャードが遂に拳骨を食らわせた。
「ぐえっ!」
「いい加減にしろ! バルドゥールが真剣に悩んでいるのが、お前にはわからんのか!」
リヒャードは頑固で真面目で融通の利かない王太子である。厳めしく柔和さなど欠片もなく、人当たりのいいタイプでもないし、とっつきづらい。
リヒャードに慈悲や優しさを求める者は一見命知らずのようにも思える。
だがリヒャードの険しい顔には面倒見のよい兄貴分の顔が隠れている。おそらくゲルプ王国の四兄弟妹で、最も優しいのがこの男だ。
頭頂部を両手で抱えて蹲るコーエンを横目にリヒャードは嘆息した。
「うるさいのは黙らせた。バルドゥール、お前が私達に問いたかったこととはなんだ」
バルドゥールは「いてえ。クソ兄貴!」と呻いているコーエンをちらりと一瞥するも、リヒャードが顎をしゃくって先を促すので、リヒャードに甘えることにした。
「はい。僕は王族の義務である閨の講義について、これまで実技について拒否しておりました」
「……なるほど?」
リヒャードは特別驚くわけでもなく否定するでもなく、バルドゥールの言葉を受け入れる。
エーベルは満足げにうんうん、と頷いている。二人の後ろでいじけているコーエンは「バッカじゃねーの」と小声で罵った。
それをエーベルが鋭く睨みつける。
「僕は、愛する女性とのみ、そういった行為に及びたいと考えておりました」
手に顎をのせ、肘をついて不貞腐れるコーエンへとバルドゥールは向き直る。
「コーエン兄上のお考えを否定するつもりはございません。僕も男ですから。アーニャがいなければ、閨講義に励んでいたでしょうし、騎士達に連れられて娼館へ足を運んだ折も、それなりに遊んだでしょう」
コーエンはバルドゥールを嘲るように鼻で笑う。
「ふうん? それだと俺がヘクセを愛してないみたいだな?」
挑発的なコーエンにリヒャードが顔を顰めた。
「お前達は異常だ。夫婦で納得しているのなら外野の言うことではないが……。いや、誰の子か知れぬ子を宿す可能性のある行為は即刻やめてほしいが……」
「いや、だから挿れてねーって」
コーエンが否定を意味して、鼻先で手首を振ってパタパタと煽ぐ。
リヒャードは眼光鋭くコーエンを睥睨する。
「女性の意志で避妊せんとしたところで、男がそれを拒めば手籠めにされてしまうだろう」
リヒャードが強い口調で咎めると、コーエンは「でもヘクセが相手にするのは、あの侍従だけだし……。アイツ、俺にも忠誠誓ってるし……」と小声で反論している。
リヒャードの言い分の方が理に適っていることくらい、コーエンだってわかっているからだ。
ただしヘクセのお気に入りの侍従は異国民で褐色の肌をしているため、もし本当にヘクセと侍従が交わって子を為したのなら、高確率でその吾子の父親は暴かれるだろう。
「ともかく、愛する女を他の男と共有することなど、大抵の男は許容できん」
「女だってそうなんだけどね」
エーベルが冷めた声で割り込んでくる。
「女だって好きな男がアッチコッチで下半身晒してるなんて、不愉快極まりないんだよね」
「……エーベル、お前好いた男がいたのか?」
リヒャードが驚きに目を見開くと、エーベルはバツが悪そうにふいっと目を逸らした。
「いや……いないけど……」
「そうか。もしいるのなら、あちらに嫁ぐのは辛いかと思ったんだが……」
「何言ってんの? 王女の義務くらい果たすよ」
声を低くしてエーベルを気遣うリヒャードにエーベルは眉を顰める。
「そうか」
複雑な思いで妹王女エーベルを見下ろすリヒャード。
その眼差しに気まずくなったエーベルは、ぶっきらぼうに「それはどうでもいいんだけど!」と話の切っ先を変えた。
「男が妾だの愛人だの囲うのはステイタスで、女が愛人囲うとグチグチ言われるの、あれ納得いかないんだよね。確かに生まれてくる子供が誰の子かわからないんじゃ、王侯貴族にとっちゃ致命的だけどさ」
リヒャードは苦虫を噛みつぶしたような顔をする。
「……それは仕方がない。貴族なぞ政略結婚がほとんどだ。愛する者と添い遂げられる者などそうはいまい。家の存続のために伴侶を尊重することは重要であるが、恋慕を家の外に求めることを否定はできぬ」
エーベルはキッと睨み上げる。
「だから! そんなのは女だって同じだっての! それなのに女ばっかり貞淑を求められてさ。こっそり愛人を囲っても、バレたら散々。離縁されることだってあるじゃない? 男は家の外で子供作って許されたりするのに!」
「許されはしない。庶子は我が国で嫡出子と同等には扱われまい」
「それも納得いかないけどね! 子供に罪はないのに。そんなの、あっちこっちで種ばら撒く男が悪いのに!」
どうにも話が脱線しているように感じる。
男代表リヒャード、女代表エーベルのような構図になっていて、リヒャードはエーベルに圧されてタジタジだ。
そもそもリヒャードは浮気性ではなく、妻一筋の男なのだから、自身とは異なる種類の男の声を代弁しているに過ぎない。
コーエンはまるで他人事だという顔をして、二人の言い争いを面白そうに眺めている。
「ぐっ……。それは……いや、男が不実なのはわかっている……。しかしだ!」
リヒャードが遂にキレた。
「そもそも私はバチルダしか愛しておらん! 体制含め、改善を促してはいる! だが、慣習や人々の意識は、すぐには変わらん!」
0
お気に入りに追加
128
あなたにおすすめの小説
どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~
さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」
あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。
弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。
弟とは凄く仲が良いの!
それはそれはものすごく‥‥‥
「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」
そんな関係のあたしたち。
でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥
「うそっ! お腹が出て来てる!?」
お姉ちゃんの秘密の悩みです。

蔑ろにされた王妃と見限られた国王
奏千歌
恋愛
※最初に公開したプロット版はカクヨムで公開しています
国王陛下には愛する女性がいた。
彼女は陛下の初恋の相手で、陛下はずっと彼女を想い続けて、そして大切にしていた。
私は、そんな陛下と結婚した。
国と王家のために、私達は結婚しなければならなかったから、結婚すれば陛下も少しは変わるのではと期待していた。
でも結果は……私の理想を打ち砕くものだった。
そしてもう一つ。
私も陛下も知らないことがあった。
彼女のことを。彼女の正体を。
私のドレスを奪った異母妹に、もう大事なものは奪わせない
文野多咲
恋愛
優月(ゆづき)が自宅屋敷に帰ると、異母妹が優月のウェディングドレスを試着していた。その日縫い上がったばかりで、優月もまだ袖を通していなかった。
使用人たちが「まるで、異母妹のためにあつらえたドレスのよう」と褒め称えており、優月の婚約者まで「異母妹の方が似合う」と褒めている。
優月が異母妹に「どうして勝手に着たの?」と訊けば「ちょっと着てみただけよ」と言う。
婚約者は「異母妹なんだから、ちょっとくらいいじゃないか」と言う。
「ちょっとじゃないわ。私はドレスを盗られたも同じよ!」と言えば、父の後妻は「悪気があったわけじゃないのに、心が狭い」と優月の頬をぶった。
優月は父親に婚約解消を願い出た。婚約者は父親が決めた相手で、優月にはもう彼を信頼できない。
父親に事情を説明すると、「大げさだなあ」と取り合わず、「優月は異母妹に嫉妬しているだけだ、婚約者には異母妹を褒めないように言っておく」と言われる。
嫉妬じゃないのに、どうしてわかってくれないの?
優月は父親をも信頼できなくなる。
婚約者は優月を手に入れるために、優月を襲おうとした。絶体絶命の優月の前に現れたのは、叔父だった。

白い結婚は無理でした(涙)
詩森さよ(さよ吉)
恋愛
わたくし、フィリシアは没落しかけの伯爵家の娘でございます。
明らかに邪な結婚話しかない中で、公爵令息の愛人から契約結婚の話を持ち掛けられました。
白い結婚が認められるまでの3年間、お世話になるのでよい妻であろうと頑張ります。
小説家になろう様、カクヨム様にも掲載しております。
現在、筆者は時間的かつ体力的にコメントなどの返信ができないため受け付けない設定にしています。
どうぞよろしくお願いいたします。

皇太子夫妻の歪んだ結婚
夕鈴
恋愛
皇太子妃リーンは夫の秘密に気付いてしまった。
その秘密はリーンにとって許せないものだった。結婚1日目にして離縁を決意したリーンの夫婦生活の始まりだった。
本編完結してます。
番外編を更新中です。
どうやら夫に疎まれているようなので、私はいなくなることにします
文野多咲
恋愛
秘めやかな空気が、寝台を囲う帳の内側に立ち込めていた。
夫であるゲルハルトがエレーヌを見下ろしている。
エレーヌの髪は乱れ、目はうるみ、体の奥は甘い熱で満ちている。エレーヌもまた、想いを込めて夫を見つめた。
「ゲルハルトさま、愛しています」
ゲルハルトはエレーヌをさも大切そうに撫でる。その手つきとは裏腹に、ぞっとするようなことを囁いてきた。
「エレーヌ、俺はあなたが憎い」
エレーヌは凍り付いた。

わたしは婚約を破棄され、捨てられたのだけれど、隣国の王太子殿下に救われる。わたしをいじめていた人たちは……。わたしは素敵な殿下に溺愛されたい
のんびりとゆっくり
恋愛
わたしはリンデフィーヌ。ブルトソルボン公爵家の令嬢として生きてきた。
マイセディナン王太子殿下の婚約者だった。
しかし、その婚約を破棄されてしまった。
新しい婚約者は異母姉。
喜ぶ継母と異母姉。
わたしは幼い頃から継母や異母姉にいじめられていた。
この二人により、わたしは公爵家からも追放された。
わたしは隣国の王都を目指して、一人孤独に旅をし始める。
苦しみながらも、後、もう少しで王都にたどりつくというところで……。
生命の危機が訪れた。
その時、わたしを救けてくれたのが、隣国のオディリアンルンド王太子殿下。
殿下に救われたわたしは、殿下の馬車に乗せてもらい、王都へ一緒に行く。
一方、婚約破棄をしたマイセディナン殿下は、その後、少しの間は異母姉と仲良くしていた。
わたしが犠牲になったことにより、マイセディナン殿下、異母姉、継母は、幸せになったと思われたのだけれど……。
王都に着いたわたしは、オディリアンルンド殿下と仲良くなっていく。
そして、わたしは殿下に溺愛されたいと思っていた。
この作品は、「小説家になろう」様と「カクヨム」様にも投稿しています。
「小説家になろう」様と「カクヨム」様では、「わたしは婚約を破棄され、捨てられてしまった。しかし、隣国の王太子殿下に救われる。婚約を破棄した人物とわたしをいじめていた継母や異母姉は間違っていたと思っても間に合わない。わたしは殿下に溺愛されていく。」
という題名で投稿しています。

この度、皆さんの予想通り婚約者候補から外れることになりました。ですが、すぐに結婚することになりました。
鶯埜 餡
恋愛
ある事件のせいでいろいろ言われながらも国王夫妻の働きかけで王太子の婚約者候補となったシャルロッテ。
しかし当の王太子ルドウィックはアリアナという男爵令嬢にべったり。噂好きな貴族たちはシャルロッテに婚約者候補から外れるのではないかと言っていたが
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる